Oracleが米国時間3月17日、2015年度第3四半期決算を発表した。ドル高が響く結果となった。
発表によると、純利益は前年同期比3%減の25億ドル(1株あたり56セント)。非GAAPベースの1株あたり利益は前年同期と同じく68セントで、売上高も前年同期から横ばいの93億ドルだった。
一方、金融アナリストらは売上高が94億7000万ドル、1株あたり利益が68セントと予測していた。
最高経営責任者(CEO)のSafra Catz氏は「前四半期は、すべての財務指標において、恒常通貨ベースで案内したガイダンスの中間値を上回った」と主張する。
部門別ではクラウドが成長を続け、SaaS(Software-as-a-Service)やPaaS(Platform-as-a-Service)事業の売上高が前年同期比30%増(恒常通貨ベースでは34%増)の3億7200万ドルになった。
共同でCEOを務めるMark Hurd氏は声明で、「経常収益(Annualized Recurring Revenue:ARR)ベースでは2億ドル近くのSaaSやPaaSを新規に」販売しているとして、この数字が第4四半期には3億ドルに拡大するとの見通しを示した。
一方でHardware Systems部門は前年同期より2%ほど売上高を減らして13億ドルとなった。恒常通貨ベースであれば、5%増に相当する売上高だとOracleは述べる。
Oracleの会長で最高技術責任者(CTO)も務めるLarry Ellison氏は会計年度の末までにSaaSとPaaS事業を新規に10億ドル以上拡大する目標を再び掲げ、長期の提携先であり競合でもある企業への宣戦布告ともとれる発言をした。
「Salesforce.comも今年、SaaSとPaaSで新規に10億ドルを稼ぐ意向を発表している。今年は、彼らか自分たちのどちらがクラウド販売を伸ばせるかで接戦になるだろう。注目してほしい」と述べる。
同社は第4四半期については、売上高114億4000万ドル、1株あたり利益94セントを見込んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。