6. スタートアップに加わる
1990年代のIT業界にいたことがある人ならば、当時のスタートアップがどれほど力強かったか知っているだろう。当時は、IT業界の大物がこぞってスタートアップに加わっていた。状況は変わり、スタートアップには、以前のような、すぐに見返りを与えてくれるような潜在性はない。それでも、今でも揺るぎないリスクであることに変わりはない。いつスタートアップが次の目玉となるのかなど分からない。「The Little Company That Could(頑張ってやり遂げた会社)」(有名な絵本「The Little Engine That Could」から)でリスクをとるつもりがなければ、特別な何かの一部になるチャンスを失うかもしれない。
7. 自分の意見を述べる
リスクをとるというのは必ずしも、現在の仕事を離れるということではない。リスクの中には、社内的なものもあり、それは自分の意見を述べることが関係している。あなたには、会社の費用を何百万ドルも節約できるような、素晴らしいアイデアがあるかもしれない。しかし声に出して言うのを怖がっていたら、そのアイデアは伝わらない。突飛なアイデアを思い切って言うのを怖がってはいけない。最悪でも、それはあなたが前向きな考えを持つ社員であることを上層部に示し、そのリスクは、しかるべき好意的な注目を受けるという形で報われるだろう。
8. 世間一般の通念を打ち破る
普通の思考パターンをしていては、視野の狭い世界に閉じ込められてしまいがちだ。その「退屈な世界」は、あなたに何ももたらさない。代わりに思い切って、自分のいる部門や会社、キャリアの世界の中で、昔から真実とされているものの枠を越えて考えてみよう。考え方を変えて、自分のスキルを新しい方法で用いることに焦点を絞る。自分の才能を人とは違う方法で活用して、独自の何かを生み出す。テクノロジにおける数々の偉大な進歩は、慣習的な考え方を越えた人々によって行われてきたのだから。
9. 「ノー」と言う
これは実際に行動に移すのは難しい。特に、会社が人員削減を進めて、どんどん少なくなっている従業員に責任が積み重なっている状況では。しかし、上司がある作業をするように言ってきた時に、思い切って「ノー」と言ってみる。確かに、そうすることで職を失う可能性もある。しかし、いつも「イエス」と言っていると、誰もが耐えられないような仕事量を押しつけられかねない。会社はどんどん仕事を持ってくるので、自分の仕事をやり終える可能性はますます小さくなっていく。ストレスが積み重なり、最終的には、心か体の調子を崩してしまい、生産性も落ちるだろう。「イエス」と言い続ける価値はあるだろうか。
10. キャリアチェンジする
1つの職業を一生続ける時代は終わった。個人的な話をさせてもらえば、筆者はこれまでに4つの職業を経験した。それぞれの職業は、過去の職歴を組み合わせて、それを発展させたものだった。人は、燃え尽き症候群に陥りやすい。そうなってしまった場合には、イライラしやすくなり、最悪のケースでは、失業者の列に並ぶ羽目になる。ITはストレスが多くて、きつい職業だ。自分が燃え尽きそうになっていると感じているのであれば、キャリアチェンジのリスクこそが本当に必要なことなのかもしれない。例えば、ネットワークセキュリティから開発への転身でも、人生を軌道に乗せる助けになるかもしれない。
冒す価値のあるリスク
リスクはよい結果をもたらすこともある。しかし、自分の安全地帯の向こう側に何があるのかを考える前向きな気持ちがなければ、どんなチャンスが待ち受けているのかは絶対に分からない。最小限のリスクを冒して転職を実行するだけでも、期待した結果を得られるかもしれない。もしかすると、あくまでももしかするとだが、その報いはリスクを大幅に上回る可能性もある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。