スタートアップイベント「SLUSH」に見るIT部門がイノベーションを起こす方法 - (page 2)

山田竜司 (編集部)

2015-04-28 07:30

IT部門にも求められるイノベーション

 IT部門もシステムの運用に加え、売り上げを伸ばすようなビジネス的な側面が要求されつつある。新規事業や、新製品を生み出す“イノベーション”はIT部門にも無関係ではない。


イベントの発起人である孫泰蔵氏

校條浩氏

 イベントの発起人である孫泰蔵氏に「イノベーションを生み出すためにIT部門に必要なこと」を聞いたところ、これまでの日本企業は自分たちだけで何とかやろうする自前主義だったという指摘があった。

 スタートアップは素晴らしいテクノロジやパッションをもっているケースがあるため、これからの時代はシステム部門も、スタートアップとコラボレーションをし、よりよいシステムを作っていく手法を推奨した。

 実際、シリコンバレーでは買収により、スタートアップとのコラボレーションをはかり、自分たちを成長させようとしているケースが多いという。少なくともまったく考え方が違う異業種や、テクノロジを持つ者との連携が重要とした。

 日本企業再生のために、シリコンバレーのモデルでのイノベーションや新規事業の展開を啓蒙している校條浩氏も同様の意見を持っている。IT部門が新規事業をつくるコツを聞いたところ、異業種をどう参考にするかが大事だと指摘した。

 例えばソーシャルゲームはデータ分析を使ったマーケティングの知見が多く生かされている。他業種でもデータ分析の手法やマーケティングの手法は参考にすべき点があるものの、異業種の事例は重要視しない企業が多いとした。

 「他業種を始め、どのようなものが革新的かを学んだら、そのテクノロジや、ビジネスができる人物を会社に連れてくる。日本はなんでも自前主義にしたがるが、外から人を連れてきて仕事を任せ切ることが重要」(校條氏)


フィンランドのサウナを模したミーティングスペース

 会場では投資家と起業家がミーティングするためのスペースや仕組みを用意。ビジネスを促した。また、スーツよりも、Tシャツの登壇者や来場者が目立ち、カジュアルな場を演出していた。

 孫氏が登壇者と聴衆のフラットさを目指したというだけあり、登壇者が会場を歩きまわっており、積極的に質問に答えるなど、参加者も登壇者もイベントを楽しんでいた。

 孫氏は次回以降、イベントの規模を拡大して再び開催する意向を示し、日本のスタートアップの生態系をより強化する必要性を訴えた。


会場で投資家と起業家のマッチングを促進していた

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