年間総消費電力は2008年度をピークに減少傾向
JEITAは2015年度以降の見通しも発表した。
IAサーバは、2017年度の出荷台数が30万4942台、出荷金額は2174億5500万円になると予測した。また、UNIXサーバは、2017年度には年間出荷台数が3917台、金額では418億5500万円に縮小するとみている。
香川氏は「国内経済は実体経済では十分な回復とはいえないが、円安の定着による輸出増、株価上昇、インバウンド(訪日観光客)増大などの需要喚起、東京五輪対応を含めた公共投資増などにより明るい兆しが見えている」と前置きして、こう解説した。
「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の活用が進み、社会インフラの整備、セキュリティ対応強化などで幅広い需要が期待でき、クラウド化や仮想化での満足度が高まると見ている。プライベートクラウド、パブリッククラウドのデータセンターの構築、増強にあわせたサーバ導入、ビッグデータの高速処理やIoTの浸透といったニーズに加えて、複合的なセキュリティなどの新たな市場に対応した製品の投入などが見込まれる。さらに、大容量メモリの搭載、多重ネットワークの構築を実現する高性能サーバに対する新たな需要が見込まれる。Windows Server 2003のサポート終了に伴う移行や切り替えも続く」
JEITA プラットフォームグリーンIT専門委員会 委員長 岡田英彦氏(NEC パートナーズプラットフォーム事業部エグゼクティブエキスパート)
2014年度サーバの年間総消費電力量の試算結果も発表した。
2014年度の総消費電力は62億kWh(稼働台数は285万台)となり、前年度の61億kWh(稼働台数は288万台)から減少した。
「2013年度に比べると1億kWhの微増となったが、これは高性能モデルの増加が影響している。全体的な流れは、2008年度の72億kWhをピークに減少傾向になっている」(JEITA プラットフォームグリーンIT専門委員会委員長の岡田英彦氏=NEC パートナーズプラットフォーム事業部エグゼクティブエキスパート)としている。