Amazonの最高技術責任者(CTO)Werner Vogels氏は米国時間7月9日、ニューヨークで開催された「AWS Summit」に登場し、Amazonではなく、Amazon Web Servicesのパートナーと顧客を狙った基調講演を行った。
Vogels氏の戦略的強化はAWSが同日行った大型発表と直接関係がある。AWSは新たにグローバルパートナープログラムを発表し、AWSパートナー企業にAWS上でSaaSアプリケーションの構築を呼びかけた。
SaaSパートナープログラムの下、AWSは積極的にソフトウェア企業に自社のサービスをクラウド上に構築するよう働きかける。そのため、同プログラムは重要なものとなる。もし成功すれば、AWSはさまざまなエンタープライズアカウントに直接、間接的に組み込まれることになる。
「今日、われわれはインフラから拡大して、プラットフォームにもフォーカスする」「われわれが提供する幅広いサービスのセットは、顧客にとって重要なものである」とVogels氏は述べた。
AWSは同プログラムで、記事、ホワイトペーパー、リファレンスアーキテクチャなど、パートナー企業の生産性と効率性を改善するためのビジネスおよび技術的コンテンツ、そしてSaaSのWebキャストなどを提供する。
ローンチ時、Looker、Qlik、Sumo Logic、Works ApplicationsがパートナーとしてAWSへの支持を表明している。AWSはすでにAcquia、Emdeon、IMS Health、Informatica、Infor、MicroStrategy、Onshape、Pegasystems、Software AG、Splunk、TIBCOなどの企業と提携している。
9日にはこのほか、「Amazon API Gateway」を発表したほか、2014年秋の「AWS re:Invent」で発表していた「CodeCommit」「CodePipeline」の提供を開始したことも明らかにした。API Gatewayは完全にマネージされた従量課金型のサービスで、開発者が構築したすべてのソフトウェアにAPIを入れることができるようにするものだ。さまざまな種類のアプリケーションを、AWS Lambda、Amazon Elastic Compute Cloud、AWS以外のパブリックホステッドサービス上で動くAPI実装に接続できるという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。