――いわゆるビッグデータを扱うことになる。AppDynamicsをSaaSとしても提供しているが、その場合にビッグデータをどう処理するのか。大量データから知見を得て、それを基にコンサルティングサービスを提供するといった事業もあり得るか。
顧客は事業拡大のためにこうした情報を活用するわけだが、一方で、他社と比較したいとも考えている。顧客から預かるビッグデータから知見を得るだけでなく、そこから顧客の事業の将来的な傾向を指摘したり、注意を喚起したりといった機能を提供できるかもしれない。
また、アドビやセールスフォース、オラクルなどがすでにやっているように、そのような知見とマーケティングデータを相互に関連付けることができるようになる。そういったパートナーシップを結んで、共通の顧客に対してマーケティングのプラットホームを提供していくようなサービスをできる可能性はあるだろう。
――日本やアジアへの市場拡大についてはどんな手を打つか。
現在、北米と欧州で事業が順調に拡大している。今後は日本はもちろん、アジアのなかでもとりわけ中国市場が非常に有望と考えている。デジタルビジネスへの変革は世界的な課題であるからだ。
日本は特にシステムインテグレーター(SI)のパートナーとのビジネスを重視している。今回このコンファレンスに1500人が参加しているが、そのうち300人はパートナーである。再販パートナーのみならず、テクノロジのパートナー、そしてMSP(マネージド・サービス・プロバイダー)まで多岐に渡っている。
SIやMSPは顧客のデジタルビジネスへの変革を助け、円滑に成長させていくために安定した性能を提供していく責務を負っている。AppDynamicsはそういったパートナーと協調してユーザーを支援していきたい。
複雑なシステムでの出来事を一元的に管理できる