松岡功の「今週の明言」

SAPが説く「電力業界のデジタル変革が急がれる理由」 - (page 2)

松岡功

2015-12-18 12:00

 「電力小売りの自由化を発端としてデジタル変革についても、事業者の間ではかなり意識が高まっており、欧米の先進事例などを参考にしようと積極的な動きが出てきている。SAPはそうした実績を豊富に持っていることから、お客様には参考になる情報をお役立ていただけるように努めている。まさに日本でもこれからデジタル変革の大きな波が起きると確信している」

 まずは、あらゆる産業の活動を支える電力業界からデジタル変革を進めるべきというSAPの見解に、率直に賛同したい。

「中小企業のITセキュリティ対策はお任せいただきたい」
(ソフォス 纐纈昌嗣 代表取締役社長)

ソフォスの纐纈昌嗣 代表取締役社長
ソフォスの纐纈昌嗣 代表取締役社長

 ソフォスが先ごろ、ネットワークとエンドポイントのセキュリティが自動連携する機能を搭載したファイアウォール/ UTM(統合脅威管理)製品群「Sophos XG Eirewall」を国内で提供開始すると発表した。 纐纈氏の冒頭の発言は、その発表会見で、今回の新製品群が中小企業のITセキュリティ対策において最適な解決策になり得ることを強調したものである。

 その鍵となるのが、企業における究極のITセキュリティ対策としてソフォスが打ち出している「Synchronized Security」と呼ぶ構想だ。

各種セキュリティ機能が自動連携するソフォスのSynchronized Security構想
各種セキュリティ機能が自動連携するソフォスのSynchronized Security構想

 同社はかねてより、ネットワーク製品やエンドポイント製品、サーバ製品を別々のものとしてセキュリティ対策を講じるのではなく、個々のセキュリティ機能が互いに協調して動作する「セキュリティオートメーション」の実現を目指してきた。Synchronized Securityはその実現に向けた構想で、今回の新製品群はこの構想を具現化する機能を実装したものだという。

 具体的には、今回の新製品群に独自開発の自動連携機能「Sophos Security Heartbeat」を実装。これにより、既存のエンドポイント向けセキュリティ製品「Sophos Cloud Endpoint Protection Advanced」とSophos XG Eirewallとの間で15秒毎に通信し、エンドポイントのセキュリティ状態を共有する。

 マルウェアに感染した場合には、エンドポイントから異常を知らせるハートビートがSophos XG Eirewallに送られ、感染したエンドポイントからインターネットへのアクセスを自動的にブロックする。感染したエンドポイントが復旧した場合には、制限されていたインターネットへのアクセスが自動的に復旧する仕組みになっている。

 纐纈氏はこうした新たなソリューションを打ち出した背景について、「サイバー攻撃が高度化して拡大する中で、そのセキュリティ対策は企業規模を問わず重要な課題となってきている。とくに中小規模の企業では専任スタッフも確保できないことから、セキュリティの自動化を求める声が高まっている」と説明。Synchronized Security構想はまさしくそうしたニーズに応えたものであることを強調した。

 中小企業のITセキュリティ対策は、かねてから大きな課題となっている。その意味では、ソフォスが提案するSynchronized Security構想は解決策の1つになり得るだろう。今回の新製品群を皮切りに広く受け入れられるようになるか、注目しておきたい。

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