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ベトナムでビジネスをする

法制度や各種手続きが未整備のベトナムで仕事をどう進めるか

古川浩規(インフォクラスター)

2016-01-16 07:00

 産学の分野でベトナム進出の支援をする機会が多いのですが、その際に最も大きな課題となるのが、「どのように案件を進めていくか」ということです。公的機関が公表しているデータなどを用いて試算し、ある程度の目算は立ったものの、ベトナム国内で実際にどのようにその活動を実行していくかという点において、“伴走者”としての役割を私に期待していることが多いようです。

 既に海外展開している方々ほど、「日本国内の代行会社や現地の代理店に任せるだけでは十分に満足できない。当該チームの日本人責任者も現地に足を運び自ら交渉しなければ判断を誤るし、的確な方針も立てることができない。加えて日本でもベトナムでも伴走者の協力は不可欠」と感じているようです。

 伴走者に期待するのは、現地の“土地勘”です。社会システムや商習慣が異なる国で活動をする際には、現地側の発言が出る背景や考え方の傾向といった点を踏まえて、日本国内での発想の常識とは異なる視点を提供することが求められていると感じています。

 今回は、ベトナムでの見聞や、伴走した際に受ける相談について、ご紹介します。

商談が進まない2つの理由

 「商談ではうまくいきそうだったのですが、どうもそのあとが良くないのです。なかなか話が進まなくて……」というご相談をいただくことがよくあります。これには大きく2つの原因があるようです。

 1つは、現地で調査をした結果、より良い製品があった場合です。ベトナムには、日本製に限らず中国製をはじめとする他国製の類似製品も数多く出回っていますし、ベトナム人ビジネスマンも、「真に利益となるかどうか。費用対効果はどうか」についてシビアに判断します。他国製との比較優位の視点も含めた他社との差別化について、きちんと説明し納得してもらわなければならないのは、日本国内の活動と少しも変わりません。

 もう1つは、「二の足を踏んでいる」という場合です。国際的な信用調査をできない場合、日本側も慎重になることが多いのですが、ベトナム側も同様です。日本人は、信用できる「可能性」は高いものの、自分の目の前にいる日本人を信用しても良いのかどうかは相手のベトナム人には分かりません。そのため、話としては聞いてもらえても、次のステップに進むためには、その内容を速やかに実行することが肝要です。

 特に物の売買となった場合には、輸出入の実務では法制度や手続きが複雑なため、サンプルやある程度のロットを実際にベトナムに“入れる”ことが必要です。ベトナム人に限らず商売というのは、目の前にある物を買うかどうかを議論することが出発点であり、それを販売してみて実際に売れたという検証プロセスを経たのちに取引数量が増えていくものです。

 ベトナムでのビジネスも、新規顧客に対するアプローチの流れは、日本と大きく変わることはないと考えて差し支えありません。しかし、大きく異なるのが、法制度や各種手続きが十分に整備されていないことによる時間のロスと、それを回避するためのベトナム流の付き合い方です。

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