Salesforce.comは米国時間2月2日、Keith Block氏を同社の最高執行責任者(COO)に任命した。Block氏は、職場のフィードバックアプリ「Peer」を手がける新興企業を設立するために辞任したGeorge Hu氏の職を引き継ぐことになる。
Block氏は、2013年にSalesforce.comに社長兼副会長として迎えられる前、Oracleに26年間勤めていた。
Block氏のSalesforce.comへの入社が報じられた際、同氏がOracleの職を辞したいきさつのせいもあって、ちょっとした賛否両論が巻き起こった。同氏は、Oracleが73億ドルでSun Microsystemsを買収した件に関する中傷的な発言を明らかにされた後、2012年に実質的にOracleを解雇されていた。
同氏を肩身の狭い立場に追いやった発言は、社内で交わしたインスタントメッセージでやり取りされたものだったが、OracleとHewlett-Packard(HP)の間で激しく争われた訴訟の証拠として公開されてしまったのだった。
これらのメッセージのなかでBlock氏はOracleによるSun買収について、「犬(粗悪品)を買った」と表現していた。また、同氏はOracleのプレジデントであるMark Hurd氏を「口は達者だが、結果がついてこない」と評していた。
また、OracleとHPの訴訟における初期の段階でBlock氏のインスタントメッセージの内容が明らかにされた後にも、Sunのハードウェア事業を「せいぜい口紅をつけた豚程度のものだ」とたとえたメッセージが明らかにされていた。
Oracle退社時にこうした気まずい経緯があったとはいえ、Salesforce.comの最高経営責任者(CEO)Marc Benioff氏はBlock氏を「エンタープライズ向けソフトウェア業界において、これまでで最高の営業担当幹部だ」と讃えている。
Block氏はCOOに就任したことで、Salesforce.comの世界各国における販売や、提携、チャネル、業界戦略、コンサルティングサービスに加えて、日々の業務を監督することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。