製造業においては、「消費者の購買行動から将来の需要をAIで予測できる産業用ロボット・工作機械のスマート化により、高度な多品種変量生産(マスカスタマイゼーション)が実現」とあるように、これまでの大量生産(マスプロダクション)の流れから大きな変化が予想される。
その他、「勘・コツ」の技能をAIロボットが習得」「生産工程変更等、複雑な環境変化に対応できる自律型ロボット」「大企業の無人化工場の一般化」とあるように、製造業においては、AIやロボットによるノウハウの習得により、多品種変量生産可能な無人化向上の流れが大きく進むことになるだろう。
総務省:<製造業>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月
運輸・物流の領域では自動運転化が進み、「地方・高齢者の交通難民の解消」、「幹線物流の自動運転、マイカー通勤の半自動運転」、「タクシー、バスなどの無人旅客運送サービスの実用化」などが示されている。
eコマースの普及がさらに進み、ドライバー不足が深刻化している中、自動運転による物流の効率化が期待されている。また、自動運転化が進む中、自動車の所有から共有や準公共財へシフトし、自動運転車によるシェアリングエコノミーの進展も予想される。
総務省:<運輸・物流>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月
金融や保険では、FinTechやブロックチェーンに代表されるように、新たな金融サービスが登場し、従来の金融・保険会社はこれらの流れへの対応を急いでいる。
本検討会議では、「アナリストエージェントによる投資助言・支援」「FinTechによる小口・個別与信・決済機能の高度化」「ファイナンシャルプランナーの労働代替」「自動トレーディング」など、人間の労働が介在せず、金融の取引などが自動化、高度化していく流れが加速していくと予想される。