デジタル化で求められるCIOの役割
IDCが3月22日に発表した「IDC Helps CIOs Adjust to Business Demands of Digital Transformation with Leading in 3D, A New Leadership Framework」によると、デジタルトランスオーメーションによる急速なビジネスニーズの変化に伴い、CIOはリーダーシップにおいて大きな危機に直面しているという。
既存のITシステムやプロセスは、ビジネスのイノベーションを創造する仕組みからはかけ離れているものの、CIOはデジタルトランスフォーメーションに伴うビジネス加速のための適切なパートナーとしてIT部門を推進していくことの必要性を示している。
IDCでは、以下の3つの3Dフレームワークを推進していくことを挙げている。
- Innovate:デジタルイノベーションを創造するパートナーであること
- Integrate:安定したビジネスサービスに新しいテクノロジを移行していくこと
- Incorporation:新しいスキルや技術や文化により、既存のテクノロジプラットフォームを継続的にしていくこと
CIOは、デジタルトランスフォーメーションに進展により、上記のInnovate、Integrate、Incorporationへの実行力が評価されるようなる。CIOは、古いものから新しいもの、不安定なものから安定、実証から運用といったように、トランスフォーメーションをビジネスパートナーとの連携により、継続的なITリーダーシップの発揮が求められていくと指摘している。
デジタルトランスフォーメーションのリーダーシップには、継続的なトランスフォーメーションへのマネジメントが必要とされており、
- Digital vision:リーダーシップを遂行するクリティカルドライバー(けん引役)であること
- Innovation:ITをベースとしたイノベーションを推進するためのビジネスパートナーであること
- Integration:デジタルトランスフォーメーションの鍵となる安定したビジネスサービスを提供するための新たなITプラットフォームのアジャイルプロセス(柔軟、迅速な対応)を管理するオーナーとなること
- Incorporation:ITをベースとした商品やサービス最適に確立するための、信頼かつセキュアなサービスプロバイダであること
といった新しいビジネスを創造していく上でのテクノロジリーダシップの4つの方針を示している。
CIOは、既存のITシステムの効率性を高めながら、ビジネスのイノベーションの創造をドライブするという役目を担い、既存のテクノロジプラットフォームを継続的に推進しつつ、デジタルイノベーションを創造するパートナーとして、継続的なトランスフォーメーションのためのマネジメントを推進していくことが重要となっている。