必要とされるイノベーションとは、(1)透明性と秘匿性の両立といった、既存の枠にとらわれない発想、(2)業界全体、時にはグローバルレベルでつながるエコシステムを構築するための共通フレームワークが必要となるため、Hyperledgerを共通フレームワークとして利用、(3)ブロックチェーンにも得意不得意があり、きちんと得意分野を見極め、ビジョンではなく、実現するためのアプローチが必要――という3点。
この3点を実現するために、最初に2日間のDesign Thinkingでワークショップを実施してイノベーションのアイデアを具現化し、優先順位を付ける。次の段階では、「ソリューション検証サービス」として6週間のデザイン、プロトタイプ開発、ユーザーテストをBluemix上で行う。利用者のアイデアを検証、改善していくことで、本格的な開発に備える。
次の段階では、「ソリューション開発サービス」として13週間のデザイン、開発をBluemix上で実施する。既存システムとAPIで接続し、本番環境への無停止のまま実装する。
ブロックチェーンを応用したアプリケーションはMVCBアーキテクチャとなっている(出典:Open Blockchain Whitepaper)
最終段階では、「E2E(エンドトゥエンド)サービス」として他の参加者との連携や商品への横展開を想定した、新しい発想のアプリ開発を支援する。スケールアップやスケールアウトでパフォーマンスを拡張できるようにしておくという。アプリのアーキテクチャは、MVCB(Model, View, Control, Blockchain)をベースにする。
日本IBMは、日本取引所とブロックチェーンの実証実験を進めることで合意し、低トランザクション市場を想定した場合の総合的な限界や可能性を評価する。この際にもHyperledgerが利用されている。
Garageでのブロックチェーンアプリケーション開発のイメージ概要