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5Gや東京五輪へモバイル回線性能の変化を調べたい--RootMetricsのブラディ氏 - (page 2)

日川佳三

2016-09-01 07:30

リュックにテスト器材を詰めて消費者が行く場所をめぐる

 フィールド調査には、テストに必要な端末などの器材をリュックサック型のケースに収納したテストキットを使う。場所の違いや時間帯の違いなど、さまざまな状況でテストを実施する。「屋内も、屋外も、歩行中も、自動車の運転中も、さまざまな場面でモバイル回線性能をテストできる」(Brady氏)。

 位置情報はGPS(全地球測位システム)で調べる。ビルの上層といった高さの情報などは、あらかじめデータサイエンティストがテストのルートを決め、消費者が行く場所をカバーする。場合によっては、テスト時に写真を撮影し、どこでテストしたものかを記録しておく。

 これに対して、キャリアなどの事業者が自前でテストをする場合、アンテナを立てた測定車などを使うケースが多い。この場合、「屋内でのテストや歩行中のテストなどが難しい」(Brady氏)

 1つのテストキット(リュックサック)には、キャリアごとに2台ずつの端末が入っている。日本で実施した調査は、1つのテストキットを使って、2カ月間で3都市(東京、札幌、横浜)をテストした。

 テストの1サイクルに要する時間は7分半。この間に、発話、電子メール、大容量データや小容量データのダウンロード/アップロードなど、モバイル回線の一連の体感性能を調べる。スピードや安定性などを測る。

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