デル傘下のSecureWorks Japanは、AWS(Amazon Web Services)向けのマネージドクラウドソリューションなどを、日本市場向けに展開すると発表した。
AWSマネージドクラウドソリューションとして、24時間365日の監視により、変化するクラウド環境を保護する「仮想ファイアウォール監視」、統合監視による可視化を実現することで、重要なウェアブリソースを保護する「仮想Web Appファイアウォール監視」、クラウド上の柔軟なサーバインフラに対して、俊敏にセキュリティ対策を実施する「AWS Elastic Server Groups監視」、悪意のある攻撃などのネットワーク活動を監視および管理し、ブロックする「仮想iSensor IPS管理」のほか、脆弱性スキャン管理、Web Appスキャン管理を提供。
SecureWorks Japan 代表取締役のジェフ・モルツ氏
SecureWorks Japan 代表取締役のジェフ・モルツ氏は、「日本においても、AWS環境における包括的なセキュリティサービスを提供でき、オンプレミスとパブリッククラウドによるハイブリッド環境への対応が可能になる」と強調。今回の新サービスは、同社独自のデータアナリティクスエンジンであるCounter Threat Platform(CTP)の機能拡張によって実現したものであり、セキュリティソリューションをクラウドにまで拡大することになる。
CTPを活用して、毎日1800億以上のイベントを収集。これらの情報をもとに、サイバー攻撃と判断したイベントをブロックすることができるほか、さまざまな対策を講じてクラウド環境に適用できるという。
SecureWorks Japan マネージド・セキュリティサービスの後藤久マネージャ
SecureWorks Japan マネージドセキュリティサービスの後藤久マネージャは「今回のソリューションは、過去17年間に渡り、オンプレミスで実績を持つSOCによるサービスを、AWS向けに提供するものになる。AWS特有の機能についても対応しているのが特徴。仮想ファイアウォール監視は、チェックポイントとシスコシステムズのファイアウォールに対応しているが、今後、対応製品を増やしていくことになる。また、各種サービスにおいても対応する製品、サービスを増やしていくことになる」と述べた。
価格は、基本的な管理サービスで、年間100万円で利用できるという。
一方で、今後は、AWS以外のクラウドサービスにも、マネージドクラウドソリューションをネイティブ対応していく姿勢を明らかにした。
一方、セキュリティ&リスクコンサルティングサービスとして、新たに事故発生時の対応を行う「AWS向け緊急インシデント対応サービス」の提供も開始する。グローバルでは、すでに2015年10月からサービスを開始しているもので、2015年だけ約で700件の対応を行っているという。
AWS環境におけるセキュリティインシデント対応、フォレンジック調査および脅威の根絶活動を支援。日本のチームによる、日本語でのサービスを実現。同時に、グローバルチームとの連携により、世界最高レベルの高度な技術や確立された手法を適用できるとする。主な調査対象は、ディスクイメージ、メモリ、イベントログなどだ。