本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。
今回は、シスコシステムズの鈴木みゆき 代表執行役員社長と、アクセンチュアの中野将志 執行役員の発言を紹介する。
「日本企業にもっと相手にしていただける会社になりたい」 (シスコシステムズ 鈴木みゆき 代表執行役員社長)
シスコシステムズの鈴木みゆき 代表執行役員社長
シスコシステムズが先ごろ、2017年度(2017年7月期)の事業戦略について記者説明会を開いた。鈴木氏の冒頭の発言はその会見で、独特の表現によって日本市場への注力ぶりを示したものである。
鈴木氏は、同社の2017年度の事業テーマとして「Innovation at Full Speed~フルスピードで変革を」を掲げた。これについては、「日本のお客様のデジタル変革を全力で支援していきたいという想いを表現した」としている。
このテーマのもと、鈴木氏は2017年度の重点戦略として次の3つを挙げた。
1つ目は「日本市場により根ざした事業展開」。同氏によると、「前年度に引き続き、日本市場に適した製品やサービスを開発して提供していく。また、政府が進める“働き方改革”でも、クラウド型のコラボレーションツールを活用していただくことで貢献していきたい」という。
2つ目は「お客様のデジタルビジネス支援」。これについては、「IoT(Internet of Things)やセキュリティ、クラウド、次世代サービスプロバイダーの領域でさまざまな施策に取り組んでいく」構えだ。
そして3つ目は「統合ソリューションビジネスの強化」。これについては、「“ハードウェアを売る会社”から“サービスを提供する会社”へ転換し、お客様のデジタル変革を支援していく。また、サブスクリプションモデルやソフトウェアをバンドルした製品の販売を強化するとともに、業界別のニーズに細やかに対応し、日本独自のソリューションを展開していきたい」と説明した。
事業戦略の詳細な内容については関連記事をご覧いただくとして、鈴木氏の話で印象深かったのは、「日本市場に根ざした」「日本市場に適した」「日本独自の」といった表現を幾度も使っていたことだ。
会見で質疑応答に立つシスコシステムズの経営陣。左から、専務執行役員エンタープライズ事業統括の中川いち朗氏、専務執行役員パートナー事業統括の高橋慎介氏、鈴木氏、専務執行役員 戦略ソリューション・事業開発担当の鈴木和洋氏、執行役員CTO(最高技術責任者)の濱田義之氏、副社長NTTグループ事業統括の井上雅雄氏