AWS re:Invent

AWS re:Inventまもなく開幕--2016年はAzure対抗のデータ分析新サービスに期待

羽野三千世 (編集部) 2016年11月25日 07時30分

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 米国時間11月28日にラスベガスで開幕するAmazon Web Services(AWS)の年次カンファレンス「re:Invent」。2016年は会場を2つ用意し、昨年の2倍となる400以上のブレイクアウトセッションが予定されている。4月にAWS部門のCEO(最高経営責任者)に就任したAndy Jassy氏が、就任後初のre:Inventで何を語るのか。

 またre:Inventの開幕を待たずして10月に発表されたVMwareとの大型提携に関する進捗や詳細情報に注目が集まる。オンプレミスシステムのハイブリッドクラウド移行は、他社も含めて2017年以降の大型テーマの1つになりそうだ。

 2015年のre:Inventの基調講演では、データをオンプレミスからAWSへ“運搬”するためのストレージアプライアンス「Amazon Snowball」や、各種データベースのAWSへの移行を支援する「AWS Database Migration Service」「AWS Sheme Conversion Tool」など、基幹系を含む企業のワークロードをAWSへ移行することを強力にサポートする製品サービス群が発表された。また、すでに国内でも多くの活用事例が登場し存在感を強めているIoTプラットフォーム「AWS IoT」が発表されたのも2015年のre:Inventだった。

 今年のre:Inventで何が新発表されるのか、予想するのは難しい。戦略については、カンファレンスの開催を待たずに、ハイブリッドクラウド戦略を掲げるMicrosoftをけん制する「VMWare Cloud on AWS」の発表が10月にあり、価格面で対抗姿勢を強めるGoogleやOracleに対してすでに値下げを発表している。サービスに注目すると、「AWS史上、最も速いスピードで進化を続けているサービス」(アマゾン ウェブ サービス ジャパンの瀧澤与一氏、7月28日の記者会見での発言)だという「Aurora」を中心としたデータベースサービス、およびビッグデータ関連サービスのあたりで新発表が期待される。

 Auroraは、2014年のre:Inventで発表されたMySQL互換のデータベースエンジン。「クラウド時代のニーズに最適化するため、AWSが再設計した」(瀧澤氏)というAuroraは、クラウド上でビッグデータを扱う際に重要な「データレイク」「共通APIでのアクセス」という概念を持つ。

 これは、収集したデータをデータレイクに全期間保存しておき、必要に応じてAPIでアクセスして分析・可視化するという、データベースの容量を無制限で使うクラウド型のビッグデータ分析のやり方だ。「一般的なクラウドデータベースはあらかじめ容量を設定して利用するが、Auroraは上限を設定する必要がなく、データを投入した分だけ課金される。料金体系もデータレイクに適したものになっている」(瀧澤氏)

 AWSは、ビッグデータ分析のプロセスにおいて、データレイクとしてのAuroraのほか、分析サービスとして「Amazon EMR」「Amazon Kinesis Analytics」「Amazon Machine Learning」を有し、可視化ツール「Amazon QuickSight」の一般提供も開始した。また、11月に「Hortonworks Data Cloud for AWS」が登場し、Aurora周りでHadoop、Spark、Hiveをマネージド型で使えるようにもなった。

 このクラウド上でのビッグデータ分析の分野は、競合Azureが強い。データレイクサービスや分析エンジン、Hadoopのマネージドサービス「HDInsight」などを先行して提供している。re:Inventでは毎年データベース関連のなんらかの新発表があるが、今年は、ビッグデータ分析においてAzureへの優位性を打ち出すような、データベース関連サービスや分析エンジン、可視化ツールの発表が期待される。

 CEOのJassy氏とCTOのWarner Vogels氏が登壇するキーノート(米国時間11月30日午前8時~10時30分)、および、バイスプレジデント兼ディスティングイッシュド・エンジニアのJames Hamilton氏によるセッション(米国時間11月29日午前8時~9時半)は、こちらのサイトでライブストリーミングがある。

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