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より賢く活用するためのOSS最新動向

今、日中韓でOSS推進に協力する意義 - (page 2)

吉田行男

2016-12-14 07:00

日本OSS推進フォーラム

 さて、この北東アジアOSS推進フォーラムの活動を支える日本OSS推進フォーラムの活動について、ご紹介したいと思います。

 日本OSS推進フォーラムは、上述の「日中韓オープンソースビジネス懇談会」の結果を受け、2003年11月に設立されました。当初は、現在の情報処理推進機構(IPA)の前身で、経済産業省の外郭団体である情報処理振興事業協会がこのフォーラムの事務局を務め、経済産業省も活動を支援していました。設立当初は、「デスクトップ」「開発基盤」「サポートインフラ」「ビジネス推進」「人材育成」「標準化・認証」の6つのWGで活動していました。

 特に開発基盤WGは、その活動の一環として、ベンダーが共同してOSSの性能や信頼性の評価を実施。システム設計や構築のノウハウを共有したり、さまざまなツールを開発したりといった取り組みにより、OSS自体の機能や性能、信頼性の向上に大きく貢献しました。また、これらの検証結果を公開することにより、OSSの普及促進に向けても貢献してきました。

 日本OSS推進フォーラムは設立当初、NTTデータや富士通、NEC、日立製作所の大手ITベンダー4社の経営トップと日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の会長が「幹事」を務め、その他のITベンダーの経営トップが「顧問」となる、「幹事団・顧問団会合」で活動方針を決めるトップダウン型の組織でした。しかし、2014年に実務者を中心としたボトムアップ型の組織に体制変更し、現在に至っています。

日本OSS推進フォーラム体制図
日本OSS推進フォーラム体制図

 活動内容も「クラウド技術部会」「クライアントシステム部会」「アプリケーション部会」の活動に変更されました。その後、2015年から、「クライアントシステム部会」に代わって、「ビッグデータ部会」を設置し、3部会体制になりました。各部会の活動は次のようなものです。

(1)クラウド技術部会

 クラウド環境におけるOSS利活用推進を図る部会で、下記の項目を2016年度の活動項目にしています。

  1. 成長・衰退が進むOSS動向を踏まえ、「OSS鳥瞰図」を作成する。
  2. 利活用方法や事例を調査し、クラウドでのSI作法をまとめた「クラウド作法ドキュメント」の策定を進める。

(2)アプリケーション部会

 ソフト開発スキルが企業内に閉じ、業界全体のスキル向上になっておらず、かつ、日本発のグローバル競業力のあるソフトが少ない現状を危惧し、日本の特徴を生かしたOSSアプリケーションを開発し、利用者の立場でビジネスモデルを提案して、OSSの普及、および、ソフト開発者のスキル向上への貢献をめざしています。

 2016年度は、下記の目標を設定しています。

  1. Ruby関連の技術者拡大と技術振興
  2. Rubyアプリケーションの事例収集
  3. OSSアプリケーション活動の広報

(3)ビッグデータ部会

 IoT時代を見据えた「ビッグデータ」を取り扱う上でのOSSを用いたデータ処理基盤の整備、分析手法の整備などの「ビッグデータ」利用促進に貢献できる環境整備を実施することを目的としています。

 2016年度は、下記の目標を設定しています。

  1. ビッグデータ関連OSSの技術調査
  2. ディープラーニング関連OSSの調査
  3. 実証実験計画の策定

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