富士通、現場作業の安全管理支援をSaaSで提供--センサで熱や身体負荷を推定

NO BUDGET

2017-01-16 14:20

 富士通は「ユビキタスウェア 安全管理支援ソリューション」の機能を強化し、2月上旬からSaaSで提供する。販売価格は個別見積もり。1月12日に発表した。

 厚生労働省の「平成28年における労働災害発生状況」によると、労働災害発生数は、全業種の中で製造業が最も多く、次いで建設業となっている。作業現場では冬場でも、炎天下の屋外や熱源がある場所での作業で熱中症の発生リスクや単独作業者の事故発生時に迅速な対応が難しいなど安全上の課題が存在している。

 安全管理支援ソリューションは、作業者に装着したセンサデバイスで温湿度やパルス数をセンシングし、独自のアルゴリズムで分析、解析することで一人ひとりの熱ストレスレベルや身体負荷レベルを推定できる。従来、個々のユーザーにあわせてアプリケーションなどのシステムを開発、提供してきたが、さまざまな実証実験で得られた知見から機能を強化し、SaaSで提供することになった。

安全管理支援ソリューションのイメージ(富士通提供)
安全管理支援ソリューションのイメージ(富士通提供)

 機能強化のポイントは「作業者状況把握機能」「作業グループの設定・管理機能」「データ出力機能」の3つ。

 「作業者状況把握機能」では、遠隔管理者が現場ごとの状態をウェブアプリケーションで俯瞰的に確認できるようになった。従来のように作業者一人ひとりのアラームを通知するだけでなく、アラーム発生時の位置、対応状況の確認などを現場ごとに把握できる。

作業者状況把握画面のイメージ(富士通提供)
作業者状況把握画面のイメージ(富士通提供)
作業者状況把握画面のイメージ(富士通提供)

 「作業グループの設定・管理機能」では、現場の作業グループや作業者数の増減、アラーム発生条件の変更など最適な設定を管理する。「データ出力機能」では、アラーム発生状況や対応状況、作業現場の環境情報など取得したデータを項目ごとにCSVで出力できるようになった。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]