富士通は「ユビキタスウェア 安全管理支援ソリューション」の機能を強化し、2月上旬からSaaSで提供する。販売価格は個別見積もり。1月12日に発表した。
厚生労働省の「平成28年における労働災害発生状況」によると、労働災害発生数は、全業種の中で製造業が最も多く、次いで建設業となっている。作業現場では冬場でも、炎天下の屋外や熱源がある場所での作業で熱中症の発生リスクや単独作業者の事故発生時に迅速な対応が難しいなど安全上の課題が存在している。
安全管理支援ソリューションは、作業者に装着したセンサデバイスで温湿度やパルス数をセンシングし、独自のアルゴリズムで分析、解析することで一人ひとりの熱ストレスレベルや身体負荷レベルを推定できる。従来、個々のユーザーにあわせてアプリケーションなどのシステムを開発、提供してきたが、さまざまな実証実験で得られた知見から機能を強化し、SaaSで提供することになった。
安全管理支援ソリューションのイメージ(富士通提供)
機能強化のポイントは「作業者状況把握機能」「作業グループの設定・管理機能」「データ出力機能」の3つ。
「作業者状況把握機能」では、遠隔管理者が現場ごとの状態をウェブアプリケーションで俯瞰的に確認できるようになった。従来のように作業者一人ひとりのアラームを通知するだけでなく、アラーム発生時の位置、対応状況の確認などを現場ごとに把握できる。
作業者状況把握画面のイメージ(富士通提供)
「作業グループの設定・管理機能」では、現場の作業グループや作業者数の増減、アラーム発生条件の変更など最適な設定を管理する。「データ出力機能」では、アラーム発生状況や対応状況、作業現場の環境情報など取得したデータを項目ごとにCSVで出力できるようになった。