海外コメンタリー

デジタル変革を妨げる8つの障害 - (page 3)

Alison DeNisco (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2017-03-30 06:30

6.デジタルリテラシーの欠如

 経営陣がデジタル化の重要性を理解していない場合、多くの取り組みの土台が揺らぐ可能性があるとSolis氏は言う。

 「企業役員は、会社との関わり方が従業員や顧客とは違う場合が多く、テクノロジに対する理解は少し距離を置いたものになる」とSollis氏は述べている。「彼らはモバイルやその他のテクノロジに対して、ウェブが登場した頃と同じような態度を取る傾向があり、『これが何か特別なものになるとは思えない。投資は控えよう』と考える。これが企業を危険にさらすことになる」(Solis氏)

7.消費者の需要に対する理解

 LeHong氏は、デジタル化時代の製品やサービスを検討する際には、消費者が何を欲しがり、それをいつ欲しがるかを理解する必要があると述べている。

 「正しいタイミングを判断することは難しい」と同氏は言う。「ネットワークに接続された食洗機を作ったとして、それを今日欲しがる消費者もいるだろうが、コネクテッドホームがもっと一般的になった未来には、ずっと需要が出るはずだ」(LeHong氏)

8.インターネット大手企業との協力

 消費者向けのビジネスを行っている企業は、自社の製品やサービスを、将来AppleやAmazon、Googleなどの製品やサービスと統合するかどうかを決める必要がある。例えばコネクテッドカーの分野では、Fordが新しい自動車にAmazonの「Alexa」を搭載すると発表した

 「インターネット大手企業と協力するという考え方は、経営陣の聖戦を引き起こす可能性がある」とLeHong氏は言う。「何人かの役員が、『彼らと協力できるわけがない。彼らは競争相手だ』と考えることはあり得る。しかし、Appleの『CarPlay』が搭載されていない自動車を買うつもりがない消費者もいるだろう」

 同氏によれば、この問題はデジタル化された製品のほとんどに当てはまるという。例えば、Alexaと連携できる食洗機を欲しがる消費者もいるかもしれない。「あらゆる業界の既存企業は、いくつかのインターネット大手企業の大規模プラットフォームと協力するか、それとも戦うかの決断を迫られるだろう」とLeHong氏は述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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