海外コメンタリー

効果的なBI活用のための5つのベストプラクティス

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2017-06-09 06:30

 高級百貨店Libertyでテクノロジディレクターを務めるMartin Draper氏によると、同氏の2017年の最優先事項はビジネスインテリジェンス(BI)だという。同社はさまざまなソースから情報を収集する。Draper氏はデータ駆動型戦略を策定して、幹部陣が迅速かつ効果的により賢明な決定を下せるように支援したいと考えている。

 同氏はHarrodsでIT担当幹部を13年間務めた後、2016年3月、世界的に有名なLibertyに入社した。キャリアを通して、Draper氏は情報で変革を促進することに熱心に取り組んできた。同氏は小売企業でIT分野の幹部に就任する前、自身でBIコンサルティング業を10年間営み、あらゆる分野の組織がデータを知見に転換できるよう支援してきた経験もある。

 Draper氏は自身の経験に基づいて、BIイニシアチブを成功に導くための5つのベストプラクティスを提示してくれた。

1. BIイニシアチブを浸透する文化的アプローチとみなす

 BIやアナリティクスへの継続的投資について、アナリストらによる調査結果が複数公開されている。Gartnerによると、2016年にビッグデータに投資した企業は48%で、2015年から3%増加したという。一方、IDCは、2016年に全世界で1301億ドルだったビッグデータおよびビジネスアナリティクスへの支出が2020年には2030億ドル以上に増加すると予想している。

 だが、Draper氏によると、テクノロジは強力なBIアプローチの1つの要素にすぎないという。BIを成功させるには、ツールとプロセスの総和よりはるかに大きなものが必要だ、と同氏は話す。文化的な要素が極めて重要であることを、今でも非常に多くの最高情報責任者(CIO)が見落としている。同氏は、「データプラットフォームを構築した後で、利益が実現されなかったことを理解したテクノロジストたちから、私はかなり大きな稼ぎを得てきた」と述べ、BIコンサルタントとしての過去の経験に言及した。

 「適切なテクノロジと明確なアーキテクチャロードマップが必要だが、それに加えて、情報を消費して知見を生み出すことのできる組織も必要である。それは間違いなく最も重要なヒントだ。ビジネスに対する浸透的で文化的なアプローチとしてBIプロジェクトを見ることができないのなら、何もやらない方がいい」(同氏)

2. 自分の長期目標について最高幹部の支持を得る

 Draper氏によると、CIOは、アナリティクスイニシアチブの本質が短期目標の達成よりはるかに大きなものであることを認識する必要があるという。「ビジネスインテリジェンスは永続的なものだ。ビジネスインテリジェンスを正しく活用していきたいのなら、自分の組織のあらゆる側面を理解して、可能な限り長期的な実装ロードマップを計画しなければならない」(同氏)

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