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産学連携の新世紀

「産学連携」から「産学協創」へ--東京大学が目指す“エコシステム”の姿とは - (page 2)

飯田樹

2017-08-09 07:00

 担当している仕事は大きく2つあります。1つは、産業界と大学が連携して新しいイノベーション・プロジェクトをつくり上げること。

 もう1つは、研究者や学生の発明やアイデアなどをベースにベンチャー企業を創出し育成していくことです。

 「大学」「大企業」「ベンチャー企業」という3つのプレイヤーをトライアングル的に捉えて、一方ではベンチャーを支援し、一方では大企業と大学との連携支援を進めながら、他方では、ベンチャー企業と大企業との連携支援を進めています。


<大学、大企業、ベンチャーのそれぞれが連携するエコシステム(画像は各務教授 提供)>

 ベンチャー育成のために、大学が法人化した2004年に「株式会社東京大学エッジキャピタル(UTEC)」というベンチャーキャピタルファンド会社が設立され、同社は、その後現在に至るまで70数社に投資をしてきました。

 また、われわれは「東京大学アントレプレナープラザ」というインキュベーション施設も運営しています。

 学生起業家教育プログラムも行っており、今年で13年目となった「東京大学アントレプレナー道場」では、起業家を講師に招いて起業の経緯やリアルな事業の話を聞いたり、ビジネスプランの作成方法を具体的に学びます。

 産業競争力強化法に基づく「特定研究成果活用支援事業」(筆者注:国立大学法人などの研究成果を、その大学と連携して事業活動に利用する企業などに対し、助言や資金供給などを行う事業のこと) というものがあります。

 それを推進する「官民イノベーションプログラム」により4大学(東北大学、東京大学、京都大学、大阪大学)に1000億円が出資され、そのうち417億円が東京大学に来ました。

 国立大学法人法も改正されて、国立大学がベンチャーキャピタルのような会社を作る際に大学自ら出資できるようになり、東京大学では2016年1月に「東京大学協創プラットフォーム開発株式会社」という新しい投資会社を東大100%子会社として設立しました。

 「東京大学エッジキャピタル」も従来通り活動していますが、この新会社は民間ベンチャーキャピタルと連携し、ベンチャー企業を支援する投資会社です(筆者注:東京大学エッジキャピタルは大学からの出資はなく、東京大学との契約に基づいて連携している)。

 また、研究者や学生の”よろず相談”に応じる、一種のゲートキーパーのような役割も、われわれにはあります。

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