「ファイルレス攻撃」が深刻化--ウイルス対策の見直しも

ZDNet Japan Staff 2017年11月16日 18時46分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 セキュリティ企業の米Barkly Protectsと調査機関のPonemon Instituteは、エンドポイントのセキュリティリスク動向をまとめた2017年版の報告書を公開した。企業では「ファイルレス攻撃」の脅威が問題化し、従来のセキュリティ対策を見直す動きが出始めているという。

 報告書では、過去12カ月にエンドポイントのセキュリティリスクが高まったと認識する企業の割合が10社中7社に上るとし、「ファイルレス攻撃」の増加と従来型のセキュリティ対策との間にギャップが存在すると指摘している。

 「ファイルレス攻撃」とは、コンピュータのメモリ空間などで不正なコードを実行する攻撃手法などの通称。実際には部分的あるいは一時的にファイルの形態を伴うケースが多いとされるが、攻撃者がシグネチャを使った従来型のウイルス対策ソフトによるファイルスキャンを回避するために用いる。

ファイルレス攻撃''
シグネチャによる検知の回避などを狙う「ファイルレス攻撃」が脅威になっている(出典:Barkly)

 Ponemonの調査に回答した665人のITおよびセキュリティ担当者のうち、54%がサイバー攻撃によるITインフラやデータの侵害を経験した。このうち77%が「ファイルレス攻撃」だったとしている。Barklyによれば、「ファイルレス攻撃」の成功率はファイル型の攻撃に比べて10倍近く高いという。

 こうした状況に、従来型のウイルス対策が現在も有効だと考える回答者は3分の1にとどまる。5社に4社の割合でエンドポイントの見直しが検討され、半数以上は従来型のウイルス対策に新たな対策を追加し、残りは従来型のウイルス対策を別のソリューションに切り替える考えであることが分かった。

 また、4社中3社はエンドポイントのセキュリティ管理が困難だとし、従来型のウイルス対策における擬陽性の判定率も50%近くに達しているという。エンドポイントに対する攻撃で発生したコストは平均301ドルで、大規模組織では500ドル以上だった。特に従業員の生産性低下(30%)やシステムダウン(25%)、情報資産の窃取(23%)といった被害が大きな割合を占めた。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
展望2017
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算