Oracleは、オーストラリアのクラウドサービスプロバイダーAconexの全株を16億豪ドル(約1380億円)で取得する合意内容を定めた契約(Scheme Implementation Deed)を締結したと発表した。Oracleは1株当たり7.80豪ドル(約670円)の現金で買収する。同社によると、これは米国時間12月15日のAconexの終値5.29豪ドル(約460円)に、47%のプレミアムを上乗せした金額。
買収は、独立した専門家による審査と、株主投票を経て完了する。
Oracleによると、メルボルンに本拠を置くAconexは「建設プロジェクト向けにチームコラボレーションを管理するクラウドベースソリューション」を提供する企業。Oracleは同社のソリューションを統合して、建設プロジェクトの計画、施工、運用を行うエンドツーエンドのプロジェクト管理およびデリバリサービスを提供したい考えだ。
Oracleの建設およびエンジニアリンググローバルビジネスユニットのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるMike Sicilia氏は、「あらゆるエンジニアリング企業と建設企業にとって、プロジェクトを期限内そして予算内に実現することは、戦略的に必要不可欠である」と声明の中で述べている。
「Aconexが加わることで、14兆ドル規模の建設業界向けに、最も包括的なクラウドベースのプロジェクト管理ソリューションを提供するという当社のビジョンを、大きく前進させることができる」(Sicilia氏)
Aconexの最高経営責任者(CEO)であり共同創業者であるLeigh Jasper氏は、両社が「ビジョン、製品、社員、地理」で類似点を持っていると付け加えた。
Oracleはこの買収に先立ち、2018会計年度第2四半期の決算を12月14日に発表した。純利益は22億ドルで、売上高は前年同期比6%増の96億ドルだった。
クラウド事業の総売上高は15億ドルで前年同期比44%増。このうちSaaSが11億ドル、PaaSとIaaSが3億9600万ドルを占め、前年同期比21%増となった。
クラウドとオンプレミスソフトウェアの売上高合計は78億ドルで、同社はクラウド事業が「勢いを増している」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。