他にも興味深いHoloLensの活用例が出てきている。360worldは同社の航空管制システム用AR双眼鏡「CLAIRITY SmartBinocular」(デモ動画)をハンガリーのブダペストにあるリスト・フェレンツ国際空港でテストしており、HoloLens版である「CLAIRITY HoloTower」(デモ動画)も開発中だ。
英国の警察は現在、Black Marbleのコマンド/コントロール(指揮/統制)センター「tuServ」の評価を実施している。Black Marbleによると、警察官はtuServを使用することで、複数の仮想画面上で大きな事件の情報を連携させられるという。同警察では既に、モバイル版のtuServアプリを用いてスマートフォンやタブレットで事件の報告書や証拠写真をキャプチャし、それら情報を地図情報や付帯情報とともにコマンド/コントロールセンターに直接送信している。Black Marbleの開発責任者であるRob Hancock氏は「HoloLensは高価だが、1年に数回しか使われない指揮/統制室を用意しておくのはもっと高価だ」と指摘した。
HoloLensが真価を発揮するのは、3次元で見るしか手段がないものがある場合だ。解剖学の授業でHoloLensを活用しているケース・ウェスタン・リザーブ大学のMark Griswold教授は、人間の脳をMRI画像を用いて何十年も研究しているにもかかわらず、「HoloLensで見るまで私は、脳の3次元構造を本当に理解していなかった」と述べた。
また、米航空宇宙局(NASA)のある地質学者はGownder氏に、「HoloLensの利用によって1週間で学べたものごとは、2次元画像で6カ月かけて学んだものごとよりも多かった」と語ったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。