「マルチクラウドのデータ管理市場でナンバーワンになる」
(ベリタステクノロジーズ 大江克哉 代表執行役員社長)
ベリタステクノロジーズの大江克哉 代表執行役員社長
ベリタステクノロジーズが先頃、2018年度(2018年4月〜2019年3月)の事業戦略と、コンテナ技術を活用したバックアップアプライアンスの新製品を発表した。大江氏の冒頭の発言はその発表会見で、日本におけるマルチクラウドのデータ管理市場で、2020年度にナンバーワンになることを宣言したものである。
会見全体の内容については関連記事をご覧いただくとして、ここでは大江氏の発言に注目したい。
同社の親会社である米Veritas Technologiesでは現在、マルチクラウド時代のデータ管理に関する課題を全方位的に解決する「360度データ管理」をテーマに掲げている。
360度データ管理は、「データ保護・活用」「データ&アプリの移行性」「ストレージ最適化」「事業継続・レジリエンシー」「デジタル・コンプライアンズ」「データ可視性向上」の6つのソリューション領域からなる。
大江氏によると、日本では2018年度から2020年度までの成長戦略として、「データの保護と活用」「ストレージの最適化」「デジタルコンプライアンス対策」の3つのソリューションに注力し、「お客さまがデータ活用をマルチクラウドで簡単にできるように支援する」ことを戦略テーマに掲げた。(図参照)
図:ベリタステクノロジーズの成長戦略
また、注力すべき市場として、「エンタープライズビジネス」「OEMビジネス」を挙げ、さらに「アライアンス」「SDS(Software-Defined Storage)」「クラウド」「コンサルティング」の4分野の強化に取り組む構えを示した。これにより、2020年度の売上高を2017年度比2倍に引き上げたいとしている。そして次のように述べた。
「ベリタスはこれまでデータ保護ソフト市場でナンバーワンと言われてきたが、2020年度にはマルチクラウドのデータ管理市場でナンバーワンになる」
冒頭の発言は、このコメントから抜粋したものである。外資系日本法人としては珍しく“中期経営計画”を公表した格好だ。せっかくこうした計画を打ち出したので、ぜひ年度の節目に進ちょく状況も公表してほしいものである。