Googleは、イスラエルの企業向けクラウドサービス企業Velostrataを買収することで合意したと発表した。同社が手掛けるクラウド移行の製品ポートフォリオを活用するのが狙いである。
買収に関する金銭的な詳細は、明らかにされていない。
Googleのエンジニアリング担当バイスプレジデントであるEyal Manor氏が米国時間5月9日、ブログ記事で買収について明らかにした。
Manor氏によると、クラウドサービスに移行する企業が増えるにつれ、オンプレミスからクラウドへの移行を支援するシンプルな移行ソリューションの市場が生まれつつある。
イスラエルに拠点を置くVelostrataは、まさにこうしたニーズに対応する技術の専門企業で、Googleは同社の買収によって、「企業のクラウドへの道程を支援する、当社の広範な移行ツールのポートフォリオを拡充できる」としている。
「企業は『Google Cloud Platform』へのオンボーディングを簡素化し、ワークロードを『Google Compute Engine』に容易に移行できる」と、Manor氏は説明した。
Velostrataはヘルスケア、金融、エネルギー、公共分野の顧客を抱える。同社は4回の投資ラウンドを通じて、3150万ドル(約34億円)の資金を調達している。
Velostrataのチームは、Googleのテルアビブのオフィスに移籍する。
GoogleはVelostrataの技術を活用して、ワークロードをクラウドで実行できるようにオンザフライで適応させたり、オンプレミスの計算機能の性能を劣化させることなく、ストレージと分離したりできるソリューションを顧客に提供する意向である。
こうした技術を利用すれば、ユーザーはデータセンター全体をクラウドに移行する、あるいはハイブリッド環境で、適時ワークフローを軽減するといったことが可能になる。またGoogleは、大規模なデータベース、企業アプリケーション、DevOpsなどの仮想マシン(VM)を使うワークロードや、クラウドおよびデータセンターとの間を行き来する大規模なバッチ処理といった用途も視野に入れている。
買収は、慣例的な取引完了条件を満たす必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。