編集部からのお知らせ
PDF Report at ZDNet:「ドローン活用」
「ニューノーマル」に関する新着記事一覧

Linuxカーネルに脆弱性、DoS攻撃に利用される可能性--カーネルバージョン4.9以降

Liam Tung (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2018-08-08 10:18

 Linuxカーネルのバージョン4.9以降におけるネットワーク関連のシステムコールに、DoS攻撃を許してしまう脆弱性が存在しているという。カーネギーメロン大学(CMU)のセキュリティ研究機関であるCERT Coordination Center(CERT/CC)の研究者らが警告した。

 米国時間8月6日付けで公開されたCERT/CCの情報によると、Linuxカーネルのこれらのバージョンは「受信したすべてのパケットに対して、tcp_collapse_ofo_queue()とtcp_prune_ofo_queue()という極めてコストのかかる呼び出しを実行するように仕向けられるため、DoS攻撃につながるおそれがある」という。

 CERT/CCは、影響を受ける可能性があるネットワーク機器ベンダーや、PCやサーバのメーカー、モバイル機器ベンダー、OSメーカーのリストを公開しているが、実際に影響を受けるかどうかは確認していないという。とは言うものの、Linuxは広く普及しており、この脆弱性はAmazonやAppleから、UbuntuやZyXELに至るまでのあらゆるベンダーに影響を及ぼす可能性があることが示唆されている。

 攻撃者は、接続が確立されているTCPセッションに対して、特殊な仕掛けを施したパケットを送信することで、遠隔地からでもDoS攻撃を遂行できる。ただし、こうしたDoS攻撃の条件を満たすうえで攻撃者は、到達可能なオープンポート上で、双方向のTCPセッションを確立している必要がある。

 CERT/CCのTrent Novelly氏によると、こうした条件があるため、偽の(つまり、なりすました)IPアドレスを使った攻撃は実行できないという。

 「CVE-2018-5390」という脆弱性識別番号が割り当てられたこの脆弱性はRed Hatによって「SegmentSmack」と命名されている。

 この「コストのかかる」TCP呼び出しにより、影響を受けるシステムのCPUが飽和状態になる結果、DoS攻撃と同じ状況が生み出される。法人向けLinuxのディストリビューターであるRed Hatによると、攻撃者は「(自らの)受信ネットワークの帯域幅が比較的小さくても」攻撃を実行できるという。

 Red Hatは同社ウェブページにおいて、「最悪のシナリオでは、攻撃者は2000パケット/秒未満の攻撃トラフィックで、影響を受けるホストやデバイスを停止に追いやることができる」と説明している。

 また同社は「4つのストリームを用いたこの攻撃により、4つのCPUコアが完全に飽和したような状態になり、ネットワークパケットの処理に遅延がもたらされる」とも記している。

 Red Hatによると、同社の「Red Hat Enterprise Linux」(以降RHELと表記)で影響を受けるシステムには、「RHEL 6」および「RHEL 7」「RHEL 7 for Real Time」「RHEL 7 for ARM64」「RHEL 7 for for IBM Power」「RHEL Atomic Host」が含まれているという。

 管理者にとって頭が痛いことに、Red Hatは「現時点で考えられる回避策/緩和策としては、カーネルの修正以外に効果的な手はない」と記している。

編集部注(2018/8/10):
 脆弱性の判明を受けてLinuxカーネルの脆弱性を修正するパッチはリリースされており、一部ディストリビューションも対応している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    AWSが提唱する、モダン分析プラットフォームのアーキテクチャと構築手法

  2. クラウドコンピューティング

    AWS資料、ジョブに特化した目的別データベースを選定するためのガイド

  3. ビジネスアプリケーション

    進化を遂げるパーソナライゼーション、企業に求められる変革とは

  4. クラウド基盤

    【事例】機器の老朽化・陳腐化、ストレージ運用の属人化…複数課題を一気に解決したカプコン

  5. セキュリティ

    「日経225銘柄」企業の現状から読み解く、インターネットアクセスにおける業種別の弱点とは?

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]