西武流通系グループの健康保険組合「パレット健康保険組合」は、同組合と外部の加入事業所の間でやり取りされるマイナンバーを含む個人情報などの連携基盤として、ファイル連携ミドルウェア「HULFT」のSaaS型サービス「HULFT-WebConnect」を採用した。セゾン情報システムズが8月23日に発表した。
HULFT-WebConnectは、HULFTのファイル連携機能をインターネット経由で利用できるSaaS。導入済みのHULFTを用いた環境で構築も可能。HULFTは銀行業の基幹系システムで多数の導入実績があり、世界43カ国・9200社で19万6900本(2018年3月末現在)を販売している。
システム構成(出典:セゾン情報システムズ)
HULFT-WebConnectでは、通信経路を暗号化している。通信の途中で一時ファイルなどの情報の書き出しも行われない。そのため、システムの導入により、新たな監査対象が増えることはないという。PC内の指定のフォルダにファイルを置き、バッチファイルを起動するだけでファイルの送受信を実行する。パレット健康保険組合では、加入事業所に負担を掛けずに導入できたとしている。
今後は、電子化した健診データのやり取りにも利用することを検討している。また連携している加入事業所では、人事システムなどとの自動連携を容易に処理できた事例もある。書類の電子化だけでなく、さまざまな業務のIT化を可能にする基盤として活用していくことが期待されている。