どれが最新のファイルか分からずムダが発生
続いて外回り営業や出張などでの事例を紹介します。外回り営業の方は、ノートPCなどにその日利用される資料をあらかじめ社内のファイルサーバーなどからコピーし、営業先に向かいます。顧客との会話で予期せず別製品の紹介となると、手元に資料がなければ持ち帰り、後日資料送付といった対応を取らざるを得ません。
Dropbox Businessでは、その場で別の資料にもアクセスでき、要望に応じた幅広い対応が可能になります。共有リンク機能を使えば資料もその場で送付でき、漏れる心配もありません。顧客も迅速に検討を進めることができます。
出張で長距離を移動中にプロジェクト資料の作成や更新、社内チームとの連携が必要な場合は、メールに資料を添付してやり取りされるケースが多いと聞きます。多くの場合、出張者が要望をもとに見積もりを作成、社内チームがリスクやコストを検算、上長による承認、などの過程を進める中、ファイルの最新版の特定が困難になることが多いようです。
単純にファイルサイズが大きいなどで送信できず、圧縮、分割といった手間が必要になることもあります。メールに添付されたファイルをダウンロードして、ダウンロードフォルダに「XXXXプロジェクト資料.pptx」「XXXXプロジェクト資料~1.pptx」など同じようなファイルが大量に保存されたり、最新版を添付したつもりが一つ古いバージョンを添付していたりして時間を無駄にしたなどの経験がある方も多いでしょう。
Dropbox Businessを利用してプロジェクトチームが共有フォルダで一元管理されたファイルを更新していけば、必要な最新版をすぐ見つけることができます。承認や送付済みのファイルは「承認済」フォルダなどでわけて管理することで、作成中のファイルとの混在はなくなり、どのファイルが承認済みなのかの簡単な管理もできます。メールによるファイルのやり取りも小さな時間の無駄ですが、積み重ねると無視できないほど大きな時間の節約となります。
「働き方改革、生産性向上」を根本から考えるのは難しいことですが、このように日々少しずつ発生する無駄の削減は、さほど難しいことではありません。業種業態が異なる事例でも「移動にまつわる時間を削減する」といった課題と解決方法については共通する部分も多く、Dropbox Businessのようなサービスで解決できる部分は意外に多く存在します。
次回は、チームで作業を進めるにあたっての時間削減についてご紹介します。
(第5回は6月上旬にて掲載予定)
- 岡崎 隆之
- Dropbox Japan テクニカルアーキテクト
- サン・マイクロシステムズ、ACCESS、グリーを経てエンタープライズ分野からコンシューマー分野に渡る様々な分野でのエンジニアリングに従事。開発生産性や、チーム間の共同作業について様々な施策を実施し生産性向上に貢献。2015年からDropboxカスタマーサクセスチームに所属し、お客様の生産性向上に貢献している。