Microsoftが「Windows Insider」プログラムのファーストリング向けに最近公開したWindows 10 20H1ブランチの「Build 18917」には、「Windows」の将来が垣間見えるコンポーネントが潜んでいるという。そのなかには、「Action Center」(アクションセンター)など、「Windows Shell」のユーザーインターフェース(UI)部分をWindowsの他の部分から切り離し、シェルパッケージとしてアップデートできるようにするというものも含まれている。
AlbacoreというTwitterハンドルを用いるある開発者のツイートによると、Build 18917には「Shell Update Agent」と呼ばれる、「シェルをオンデマンドで入手、あるいはアップデートする機能」を有した新たなコンポーネントが搭載されているという。
このことは、ほとんどの一般的な「Windows 10」ユーザーにとって、現時点では意味を持たないかもしれない。しかしWindowsウォッチャーらにとっては、Windowsがモジュール化され、さまざまなフォームファクターのデバイスを対象とした多様なシェルを呼び出せるようになるという「Windows Core OS」に向けた、同社のいまだ公開されていない計画が垣間見える興味深いものとなっている。
Albacoreは、Shell Update Agentが「Package Family Names」(パッケージファミリー名)を参照している点を根拠に、これは「まさしくシェルがパッケージ化されたコンポーネントに分割される」ことを示唆していると説明している。
このようなシェルパッケージは、内部や外部のソースから入手できる。これにより、入手したパッケージに基づいて、「Start Menu」(スタートメニュー)やAction Center、「Taskbar」(タスクバー)といったシェルのコンポーネントを選択的に構築できるようになると考えられる。
Albacoreは、Shell Update AgentのStartInternalPackageAcquisitionを呼び出すことで、「Microsoftストア」から「UX.Client.ST」と呼ばれるユーザーエクスペリエンス(UX)パッケージが「魔法のように」インストールされたと述べている。ただ現在のところ、このユーティリティーは単なるプレースホルダーでしかない。
Albacoreは、今回のビルドに搭載されているAction Centerによって、シェルパッケージの取得を可能にする機能が実装される初めての兆候を確認できたと述べている。
Turns out calling ShellUpdateAgent's StartInternalPackageAcquisition function does do something
— Albacore (@thebookisclosed) 2019年6月13日
The UX package got magically installed, sadly just a placeholder for now though pic.twitter.com/e4DRkYOgSw
さらにAlbacoreは、シェル関連のもう1つの変更として、設定の同期機能が新たな実装で置き換えられつつあることもツイートしている。
「新たなものは、より高度な同期機能とともに、『File Explorer』の設定のような、以前からある『レガシーオプション』をサポートするようになるはずだ」という。
Microsoftがこの道筋をたどるとすると、これらの変更はWindows 10の20H1アップデートの配信予定時期でもある2020年3月~5月に提供される可能性が高い。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。