UiPathとIoT-EXは、企業内に新型コロナウイルスなどの感染症患者が出た際に、その濃厚接触者および間接的に接触した可能性のある従業員を特定することができるソリューション「Proximity Automation」を共同開発した。
Proximity Automationは、UiPathのRPA(ロボティックプロセスオートメーション)技術と、IoT-EXのIoT(モノのインターネット)相互接続サービスを組み合わせたもの。
Proximity Automationの概要図(出典:発表資料)
総務・人事部門は、従業員に感染が判明した際の連絡方法をあらかじめ定めておき(メール、SMS、Slackなど企業指定の連絡ツール)、感染が判明した従業員は、規定の方法で会社に連絡するようにしておく。その連絡を受信すると、親機・子機から集められたデータから、UiPathを通じて当該従業員と接触した可能性が高い候補者を割り出し、メールなどによって数分程度で濃厚接触者候補にアラートが送られる仕組みになっている。
ここで言う親機とは「Base Station」と呼ばれるIoTルーターで、子機はスマートフォンとなる。IoT-EXは、その親機と子機のUUID(世界中で重複しないID)および距離を収集する「beaconデータ収集システム」を開発し、同ソリューションの中核となる「IoT-HUB」に接続できるようにした。IoT-HUBには、他の企業が提供するIoTサービスやシステムを接続できる。例えば、環境センサーなどの情報を収集するセンサー情報収集システムやIoT機器制御システムも接続可能だ。
次に、このIoT-HUBにRPA基盤ソフト「UiPath」を接続することで、UiPathから機器の制御や人への通知などのアクションを、遠隔操作もしくは自動操作で行うことが可能になる。
UiPathとIoT-EXが組むことで、異なる会社のモノやサービス(ERP/CRMなどの基幹システム、デスクトップPC、仮想化マシンなど)を組み合わせて、これまでにない新しい価値を提供することが可能になるとしている。