
Java
Sharples氏によれば、Javaのような言語では、その言語で書かれたアプリケーションが非常に多く、依存しきっている企業も多いため、切り替えのコストが高くなっているという。
「ちょっと考えを変えて、すでにある10億行のコードと1万5000種類のアプリケーションを別の言語に切り替えるというわけにはいかない。初期のJavaが成功した理由の1つは、当時主流の言語だったC++に構文が似ていたことだった。プログラミング言語やオペレーティングシステムの移行は徐々にしか進まないものだが、これは、一般的な問題として、切り替えにかかるコストが非常に大きいためだ」
Javaは、どうすればテクノロジーが足がかりを獲得し、時とともに蓄積する長期的な優位性を得ることができるかを理解する上で非常によい事例だ。
ツールや製品を中心としたエコシステムを構築することができた技術は、長期的な成功を収め、優位性を生かす方法も見つけやすくなっている。
「AmazonやJavaは、マーケットのニーズを満たそうと努め、立ち止まったり、その時々の勝利に満足してしまったりすることはなかった」とSharples氏は言う。
「Javaには700万~1100万人の開発者がいるとみられている。多くの人がJavaに熱心なのは、それが比較的安価なスキルで、労働力を確保しやすいという利点があるためだ。複数の世代で生き残る技術はそれほど多くないが、おそらくこれから生まれる人の中にも、Javaの開発者になる人が出てくるだろう」