Googleは米国時間8月27日、米連邦政府の請負業者のパートナーとして、米海軍の艦船や施設の維持や修理を近代化する事業に参加すると発表した。事業を受託したSimple Technology Solutions(STS)は、Google Cloudの人工知能(AI)/機械学習(ML)技術を利用して、ドローンで撮影した艦船や施設の画像を分析し、維持や修理に利用する。
STSは米連邦政府向けのマルチクラウドシステム構築に特化した中小企業だ。同社は、従業員500人以下の米国企業が対象である、米連邦政府の中小企業技術革新研究プログラムを介して、この米海軍の契約を獲得した。
Googleは、STSや自社の契約額は明らかにしなかった。同社によれば、米海軍は現在、艦隊や航空機、施設などのプラットフォームの維持や修理に年間数十億ドルを費やしているという。
STSは、プロジェクトの第1段階で、Google Cloudの「AutoML」を使用して艦船の腐食を特定するモデルを構築する計画だという。同社は、数万枚のパブリックドメインの画像やドローンで撮影された画像を使い、海軍の腐食の専門家と協力して、Google Cloudの「AI Platform Data Labeling Service」でデータのラベル付けと学習を行う。その後、専用の検査ドローンの飛行データを使用して、モデルの学習、検証、改善のプロセスを繰り返す。同社は、データの処理に「Google Cloud Storage」を利用する予定だという。
STSの最高技術責任者(CTO)であるAaron Kilinski氏は、「第1段階では、ドローンで得た画像から非常に高い精度で腐食を発見するモデルを構築する。しかし最終的な目標は、対象やセンサーを拡大して、発見から予測へと進み、ゆくゆくは海軍のシステムと統合することだ」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。