管理者がSQLでキャッシュテーブルの構成を作成しなければならないが、2020年末以降にリリース予定のUpdate 1では、過去の集計クエリを用いたサマリーを提案する機能の実装に取り組む。また、将来的には活動内容を機械学習による自動最適化も予定している。
さらにDenodo Platform用のカスタマイズを施したオープンソースソフトウェア(OSS)ベースのウェブブラウザ上でプログラムをインタラクティブに記述できる“ノートブック”を作成するツールである「Apache Zeppelin」の無償提供も開始した。
クエリ効率化を目的にFacebookが開発し、2015年にOSSとして公開されたGraphQLを新たにサポートした。REST APIと異なり、APIリクエスト数を低減できるためパフォーマンスの向上を期待できる。また、ビューを定義すればGraphQL経由のアクセスが可能になるため、データ開発者の負担軽減にも寄与するだろう。
Solution ManagerのAWS対応は前述の通りだが、具体的にはクラスターの作成と管理、構成の自動化、複数サーバー構成のDenodo Platformをダウンタイムゼロで更新し、Diagnostic & Monitoringツールへのサーバー定義を自動追加できる。パブリッククラウドへの自動展開機能はGoogle Cloud Platform(GCP)への対応も予定している。

※クリックすると拡大画像が見られます
最後のデータカタログは今回リリースしたDenodo 8.0は未実装で、スマートキャッシングの機能強化と同じく、Update 1で実装する予定だ。UIを大きく刷新し、自身や部門での利用頻度が高いデータセットを推奨し、タグ付けや「Like」「Unlike」の意思表示、利用回数などを提示する。検索機能も強化し、データセット名や説明など対象の絞り込み、仮想DB場所の指定が可能なフィルター機能を搭載した。
ビューの組み合わせを可視化し、相関性を把握しやすくするリネージュタブには表示情報の追加とモダン化を施し、クエリタブもデータクエリの配置を見直すことで使いやすくしている。また、今後はクレジット番号の下4桁だけを表示するなど、マスクバリエーションも強化する予定だ。

※クリックすると拡大画像が見られます