Salesforceは米国時間6月2日、「Digital 360」に関する新たなイノベーションを発表した。企業がデジタル化を加速させ、次世代のマーケティング、コマース、デジタル体験を提供できるよう支援する。「Marketing Cloud」と「Commerce Cloud」に関する多数の新機能と製品アップデートが発表された。これらの多くは、包括的な「Customer 360」戦略を推進することが狙いだ。
Marketing Cloudの新機能は、「Salesforce Customer Data Platform」(CDP)を拡張し、リアルタイムのエンゲージメント、オーディエンスのセグメント化、ロイヤリティー管理を行うためのものだ。一方Commerce Cloudでは、新たなデータ統合を提供しているほか、注文管理とヘッドレスコマースの機能を改善している。
「Salesforce CDP for Loyalty Management」、そしてリアルタイムパーソナライゼーションエンジン「Interaction Studio」へのCDP統合が含まれる。さらに、Marketing Cloudにおける「Datorama」レポート対応、「WhatsApp」や「Snapchat」の統合、「Distributed Order Management」(分散オーダー管理)と「Omnichannel Inventory」(オムニチャネル在庫)による注文のリアルタイム可視化を提供する。
WhatsAppの統合により、企業はキーワード検出や取引メッセージなどでMarketing Cloudを使い、顧客とWhatsAppで直接やりとりできるようになる。「Snapchat Audience Match」機能は、マーケターがSalesforceに保存されているファーストパーティーデータを使って、Snapchatの特定オーディエンス向けにターゲット広告を作成できるようにする。
またSalesforceは、Commerce CloudのデータをSalesforce CDPに直ちに統合可能にし、BtoB企業が新しい「B2B2C Commerce」アプリを使って、消費者に直接販売できるEC(電子商取引)店舗を立ち上げられるようにした。ヘッドレスコマース用には、「Progressive Web Application (PWA) Kit」と「Managed Runtime」サービスを用意した。
CDP for Loyalty Management、Marketing CloudでのDatoramaレポート作成、WhatsApp統合、Distributed Order Management、Omnichannel Inventoryは全て2日から提供される。B2B2C Commerce、Interaction Studio向けのSalesforce CDP、Snapchat Audience Matchは6月に提供を開始する計画だ。
PWA KitとManaged Runtimeサービスは8月に、B2B向けOrder ManagementとCommerce Cloud向けのSalesforce CDPは10月に提供する見通しだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。