「Windows 11」はより一層ハイブリッドな働き方に適したOSに

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2021-06-25 17:55

 「Windows 11」の初期ビルドとみられる画像などが先週に流出していたため、この次期「Windows」のルック&フィールが米国時間6月24日に公式発表された際、さほどの驚きはなかった。しかし、「Windows 10」のリリースから6年がたった現在、「新しい」バージョンのWindowsをMicrosoftがどのように位置付け、説明しているのかについては注目する価値がある。

Windows 11
提供:Microsoft

 Microsoftの最高製品責任者(CPO)Panos Panay氏は同日、「What's Next for Windows」(Windowsの次の一手)というテーマのオンラインイベントで、およそ1時間にわたってWindows 11について説明した。

 Microsoftがこの1年で何度もハイブリッドワークに光を当ててきていることを考えれば、同社がWindows 11を過去のWindowsよりもハイブリッドな世界に適したOSと位置付けていても驚きはない。同社は、新たなUIが業務用途と個人用途の双方でどのように生産性を向上できるのかについて取り上げている。また、同社がWindows 11のことをこれまでのWindowsの中で最もセキュアであり、「ゼロトラストセキュリティ」に対応できるOSだと主張している点にも驚きはないはずだ。

 Microsoftはウィンドウのコーナーに丸みを付けたり、新たなアイコンを追加するといった、Windows 11におけるデザイン上の意思決定によって、Windowsの見慣れた感じを残しつつ、敷居の低い、より落ち着いた、そしてよりパーソナルな感覚が生み出されると述べている。同社は、「クラウドを活用」したWindows 11によって、Windowsをよりモダンなものに感じてもらいつつ、既存のWindowsユーザーが引き続き作業や学習、遊びに使っていけるような親しみあるものにすることを目標にしている。

 より細部に目を向けてみよう。MicrosoftはWindows 11がWindows 10よりも高速であり、よりバッテリー効率に優れ、よりマルチタスクに優れたものになると述べている。また同社によると、Windows 11は既存PCの多くでも動作するが、「新しいモダンなハードウェア」上で最高のエクスペリエンスをもたらすという。

 Windows 11がプリインストールされた新規PCは、2021年のホリデーシーズンより、さまざまなPCメーカーから発売される予定だ。また、システム要件を満たしたハードウェア上でこのホリデーシーズンから2022年の初めまでの間に同OSを稼働させたいという人々に向け、Windows 11へのアップグレードが可能であると考えられるデバイスから順次提供を開始していくという。

 しかし、Microsoftが6年前に発表した通り、同社とPCメーカーは2025年の秋までの数年間、Windows 10のサポートを継続する。そしてWindows 10からWindows 11へのアップグレードを望む顧客は、Microsoftのシステム要件を満たすデバイスであれば無償でアップグレードできる。

 Panay氏は新しい「Microsoft Store」も披露した。Windows 10とWindows 11の両方で今秋利用可能になるとみられている。初期プレビューは今後の「Windows Insider」ビルドで試せるようになる。また、来週には、Windows 11の初期ビルドがWindows Insider Programで公開される。Windows 11は2021年のホリデーシーズンよりメインストリームユーザー向けに提供が開始される。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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