Googleは米国時間10月12日、「Google Cloud Next '21」で、「Google Workspace」プラットフォームを大幅に強化したと発表した。「Google Chat」「Spaces」と「Jira」の新たな統合のほか、さまざまな改善が行われている。
Google Workspaceでこれまでに48億のアプリがインストールされているという。また、「Google Workspace Marketplace」で5300種類以上のアプリが公開されており、同社はベースとなるプラットフォームへの投資を拡大していると述べている。
Googleは、「開発者は何年も、『Gmail』『Googleドライブ』『Googleドキュメント』と連携するアプリケーションを構築することができている。そして本日、開発者がアプリケーションの構築、『Google Meet』『Chat』そして『Spaces』との連携を同じように簡単にできるようにすることで、Google Workspaceプラットフォームを大幅に強化すると発表する」としている。
Google Chat、SpacesのJiraとの統合によって、ユーザーは新たなチケットを素早く作成、アクショナブルなプレビューを確認、課題を管理することができるようになる。
Atlassianの最高製品責任者(CPO)Joff Redfern氏は、現代の仕事では、コンテキストとツールをこれまで以上に迅速に切り替える必要があると説明した。
「オープンなエコシステムとユーザーが日々利用するツール群の緊密な統合は、ユーザーの成功に不可欠だとわれわれは考えている。2017年以降、当社の『Gmail向けTrello』は700万人以上のユーザーにインストールされている」(Redfern氏)
「AtlassianとGoogleのパートナーシップを発展させ、JiraとGoogle Chat、Spacesの統合が、さらなる業務のコラボレーションの推進力となることを嬉しく思う」(Redfern氏)
Googleは、誰もが場所や技術的な能力、言語、デバイスを問わず参加し、インパクトをもたらすことができるというコンセプト「コラボレーションエクイティ」(公平な共同作業)を促すことを念頭に、ノーコード開発プラットフォーム「AppSheet」をリリースしている。このツールで、チームメンバーは特定のドキュメントにアクセスし、現場にいないチームメンバーと即座に共同作業を開始することができる。
Googleによると、このツールは現場で働くフロントラインワーカーを想定して構築された。今回、新たにAppSheetをGmailに統合すると発表した。
「この新しい統合により、コーディング経験の有無に関係なく、誰でもカスタムのノーコードアプリや自動化で時間を節約できるようになる。予算や休暇の申請を承認したり、在庫や資産管理システムを更新したりすることなど、すべてAppSheetで、受信トレイから直接行える」(Google)
また、Google Meetでクライアントサイドの暗号化(CSE)が利用可能になる。6月には、Googleドライブ、ドキュメント、シート、スライドでベータ利用が可能になると発表されていた。さらにGoogleは、「Key Access Service Public API」のベータ版を発表している。組織が直接、暗号鍵を管理できるようにするものだ。
また、Chat向けのデータ情報漏えい対策「DLP(Data Loss Prevention)」がベータとなった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。