ヌーラボは、コロナ禍で増加しているとされる「テレワークうつ」の予防を目的としたメンタルヘルスセミナーをオンラインで開催した。
セミナーの様子(出典:ヌーラボ)
2019年2月からテレワークを実施している同社は、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、2020年8月に出社を前提としないワークスタイルに変更すると発表した。
国内に3拠点、海外に3拠点を持つヌーラボでは、コロナ禍以前から場所の違いや時差を乗り越えながら仕事を進めてきた。その経験から、働き方がテレワーク中心になっても、業務の遂行には問題が生じなかったという。
一方、テレワークが心身に及ぼす影響については、注意深く確認していく必要があるとしている。チームメンバーと顔を合わせて仕事を進められないことで、気持ちが塞ぎ込むといった「テレワークうつ」に関する認知も拡大する中、テレワークならではのメンタルヘルスケアも必要だとし、今回のセミナーを開催した。
「しなやかな心で生きるヒント」と題されたメンタルヘルスセミナーでは1時間、テレワークで抱えがちなストレス、メンタルを健康に保つための生活習慣(睡眠、食事、運動)、すぐにできるストレッチも紹介した。
テレワークでは基本的に自宅が仕事場のため家族の協力が不可欠であるほか、家族も自宅にこもりがちになることでメンタルのケアが必要な状況であると想定される。そのため、セミナーは従業員だけでなくその家族も参加できるようにし、実際に従業員の配偶者や子どもも参加したという。
セミナーを担当したエリクシア 代表取締役 上村紀夫氏は「コロナ禍でテレワークが浸透するにつれて、企業が産業医に寄せるメンタルヘルス関連の相談内容が変化してきた。特に多いのは、『在宅勤務になり、ワークライフバランスを保つのが難しい』『外出自粛や活動制限により、ストレス解消が難しい』といった相談。心身の健康不良による生産性の低下や休職・離職の予防には、従業員のメンタルヘルスケアを確実な方法で行うことが有効かつ必須の施策である」と述べる。
セミナーで紹介された、タオルを使ったストレッチ(出典:ヌーラボ)