Microsoftは米国時間3月14日、同社のチャットボット「Copilot」に関する複数のアップデートを発表した。これにより「Copilot Pro」のサブスクリプションサービスがより魅力的なものになるはずだ。
提供:Sabrina Ortiz/ZDNET
今回の発表で特に重要な点は、無料で提供されている「iOS」または「Android」向けのCopilotアプリをダウンロードすれば、1ユーザーあたり月額20ドル(日本では3200円)のCopilot Proを1カ月間、無料で試用できるという点だ。同アプリを使えば、Copilotをブラウザー上で開いてサインインするという作業を繰り返さなくとも、スマートフォン上でこの人工知能(AI)アシスタントをすぐに使うことができる。
一方Googleも、「Google One AIプレミアム」プラン(1ユーザーあたり月額20ドル[日本では2900円])を2カ月間無料で試用できるようにしている。なおOpenAIは、同社のプレミアムプラン「ChatGPT Plus」(1ユーザーあたり月額20ドル[約2980円])に無料の試用期間を設けていない。
Microsoftはさらに、Copilot Proに加入しているユーザーであればサブスクリプションの一環として、「Word」や「Outlook」といった、「Microsoft 365」の無料版ウェブアプリケーションで、追加料金を支払うことなくCopilotを使用できるようにしたとも発表した。
これは大きな特典と言えるだろう。Copilot Proのユーザーであれば、特に人気の高いMicrosoftのアプリのいくつかで、これまでであれば年間69.99ドル(日本では1万4900円)からというMicrosoft 365のサブスクリプション料金を追加で支払わずともCopilotを利用できるようになる。
また、Copilot Pro加入者は、タスクに特化したカスタム版の「Copilot GPT」チャットボットを作成できるようになった。筆者はこの機能を試した結果、コーディングスキルを必要とせず、簡単に使用でき、反復作業に役立てられることが分かった。ChatGPT Plusのユーザーは数カ月前からカスタム版のGPTを作成できていたが、今回Microsoftが無料での試用を可能にしたことで両者の差は縮まるはずだ。
既に提供されているCopilot Proの機能としては、ピークタイム時の優先アクセス、「GPT-4 Turbo」と「GPT-4」の切り換え機能、「Designer」で生成した画像を1日あたり100回までブーストできる機能などがある。無料での試用が可能になったことで、何も失うことなくCopilot Proがうわさ通りの実力を持っているかどうかを確認できるはずだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。