ケイエルジェイテック、セキュリティアプライアンスサーバを販売開始--Kaspersky製ソフトを搭載

田中好伸(編集部)

2006-07-27 02:20

 セキュリティ関連のケイエルジェイテックは7月25日、アプライアンスサーバ「K-SHIELD」と「K-PROX」の販売を開始した。1万社への導入を目指す。

 K-SHIELDは、SMTPに特化したフィルタリングで迷惑メール(スパム)を検知するとともに、メールを媒体とするウイルスやスパイウェアの侵入を防ぐためのメールフィルタアプライアンス。メールをリレーして使う「メールリレー型」と「ブリッジ型」の2通りの使い方ができるようになっている。

Adrian Hendrik氏 「K-Seriesのアプライアンスは、機能を特化させることで高いパフォーマンスを発揮できる」と説明するAdrian Hendrik氏

 同製品に搭載されるアンチウイルスエンジン、アンチスパムエンジンは、ロシアのKaspersky製のものだ。Kaspersky製を採用したことについて、ケイエルジェイテックで社長を務めるAdrian Hendrik氏は、「Kasperskyのアンチウイルスエンジンは、定義ファイルの更新頻度が他社に比べて高く、ヒューリスティック検索にも対応している。これにより、新種のウイルスに対しても高い検知率を誇る」と語り、K-SHIELDのメリットを強調する。ケイエルジェイテックではKasperskyのアンチウイルスエンジンのウイルス検知率は99.9%だと説明している。

 スパム検知では、やはりKasperskyのエンジンを搭載するほかにベイジアン型フィルタリングも利用する。これにより、英語やロシア語のスパムはもちろん、日本語や中国語のスパムにも対応している。

 K-SHIELDやK-PROXを含む同社のアプライアンスは「K-Series」と総称され、その優位性についてHendrik氏は「各アプライアンスごとに機能を特化させることで、高いパフォーマンスを発揮できる」と説明する。K-SHIELDの大企業向けである「KS600I」は1分間に770通のメールを処理できるという。なおK-SHIELDのラインアップは、大企業向けのKS600Iのほかに小規模事業所向けの「KS100I」、中小企業向けの「KS300T」と「KS400T」の計4種類となっている。各製品の性能と価格は以下の通り。

  • KS100I
    対応メールユーザー数:〜100
    スループット:200通/分
    価格:49万1400円
  • KS300T
    対応メールユーザー数:100〜1000
    スループット:400通/分
    価格:79万2000円
  • KS400T
    対応メールユーザー数:500〜1000
    スループット:400通/分
    価格:102万6000円
  • KS600I
    対応メールユーザー数:1000〜1万
    スループット:770通/分
    価格:122万4000円

 なお、ケイエルジェイテックではK-SHIELDについて、「Kaspersky製エンジンを推奨しているが、ユーザーの要望にあわせてソフトをインストールしない状態での出荷、もしくは他社製ソフトをインストールして出荷することが可能」としている。

 K-SHIELDと同様に7月25日から販売開始となったK-PROXは、プロクシ型のセキュリティアプライアンス。POP3やHTTP、FTPといったプロトコルに対応し、クライアントPCがK-PROXを経由するように設定することで、ウイルスやスパムからクライアントPCを防御できる。また、有害サイトへの接続をフィルタリングで禁止することもできる。K-PROXにもKaspersky製のアンチウイルスエンジン、アンチスパムエンジンが搭載されている。

 今回発表された製品群は、アークンや丸紅ソリューションなどのパートナーを通じて販売されるとともに、店舗などでも販売される予定。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

関連記事

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]