さて、今回のテーマは、「哀・おぼえていますか？（後編）」です。
前編では、マイクロソフトの「AT WORK」、IBMの「OS/2」など、発表時点では大きな注目を集めながら、激動の歴史の荒波に揉まれ、消えゆく運命をたどった製品、コンセプトを紹介しました。今回も引き続き、刻の狭間へと消えていった製品などを振り返ってみます。
それではこれから、あなたをIT業界の過去へと誘います……。（画像をクリックすると、次のページへ進みます）
日本においても、ニュートンは大きな注目を集めた。写真のように、国内のイベントでもニュートンの展示ブースの前には多くの人が集まっている。日本では、シャープのザウルスが高い人気を誇っていた時期でもあったが、ニュートンに対する期待感は相当のものであった。だが、アップルは、1998年3月にニュートンの開発中止を発表した。アップルでは、Newton OSの開発要員をMac OSの開発にあてるためと説明した。ニュートンは、開発投資に対して、販売数量が見合わず、一時期は、オラクルの会長であるLarry Elison氏が、同社が提唱したネットワークコンピュータ（NC）の基礎技術のひとつとして、ニュートンを買い取るか、ライセンスを受けるかといった検討を行ったともされている。（画像をクリックすると、次のページへ進みます）
写真提供：大河原克行
