業界タイムマシン19XX--Trip7:哀・おぼえていますか?(後編) - 5/7

大河原克行

2007-07-27 17:44

 ……ようこそ、「業界タイムマシン」のコックピットへ。私は、ナビゲーターの大河原克行です。このコーナーでは毎回、IT業界の歴史を、当時の写真を交えながらご紹介していきます。
 さて、今回のテーマは、「哀・おぼえていますか?(後編)」です。
 前編では、マイクロソフトの「AT WORK」、IBMの「OS/2」など、発表時点では大きな注目を集めながら、激動の歴史の荒波に揉まれ、消えゆく運命をたどった製品、コンセプトを紹介しました。今回も引き続き、刻の狭間へと消えていった製品などを振り返ってみます。
 それではこれから、あなたをIT業界の過去へと誘います……。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)
 セガ・エンタープライゼスが、一大キャンペーンを繰り広げて市場投入したのが、家庭用ゲーム機「ドリームキャスト」である。価格は2万9800円。当時、現職の専務取締役であった湯川英一氏をイメージキャラクターに採用。テレビCMでは、「ドリームキャストいかがですか」「よっしゃ!」といった湯川専務のフレーズが人気となった。同社では、1998年11月の発売以降、年内に50万台を出荷したと発表。さらに、そのうち、全体の約3割にあたる約15万人がインターネット接続登録ユーザーだったと発表していた。当時としては異例ともいえるネット接続率だ。セガでも、「当初は、約1割程度の加入率と見込んでいた。簡単にインターネットに接続できる点、パソコンにはない簡便な操作性などが会員数増大の要因だろう」としていた。専用ブラウザソフト「ドリームパスポート」によるネット接続は、ドリームキャストならではのものだった。当時の親会社であったCSKは、ネットワークを運営する企業として、「ISAO」を設立。社名の由来となったセガの会長兼社長であった大川功氏も、「ドリームキャストにモデムを積むことには、反対も多かったがそれを押し通したからこそ、現在の成功がある。ネットワーク事業は私の夢であり、必ず成功させる」と語っていた。ネットワークを強く意識した家庭用ゲーム機であったことは特筆できよう。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)

 セガ・エンタープライゼスが、一大キャンペーンを繰り広げて市場投入したのが、家庭用ゲーム機「ドリームキャスト」である。価格は2万9800円。当時、現職の専務取締役であった湯川英一氏をイメージキャラクターに採用。テレビCMでは、「ドリームキャストいかがですか」「よっしゃ!」といった湯川専務のフレーズが人気となった。同社では、1998年11月の発売以降、年内に50万台を出荷したと発表。さらに、そのうち、全体の約3割にあたる約15万人がインターネット接続登録ユーザーだったと発表していた。当時としては異例ともいえるネット接続率だ。セガでも、「当初は、約1割程度の加入率と見込んでいた。簡単にインターネットに接続できる点、パソコンにはない簡便な操作性などが会員数増大の要因だろう」としていた。専用ブラウザソフト「ドリームパスポート」によるネット接続は、ドリームキャストならではのものだった。当時の親会社であったCSKは、ネットワークを運営する企業として、「ISAO」を設立。社名の由来となったセガの会長兼社長であった大川功氏も、「ドリームキャストにモデムを積むことには、反対も多かったがそれを押し通したからこそ、現在の成功がある。ネットワーク事業は私の夢であり、必ず成功させる」と語っていた。ネットワークを強く意識した家庭用ゲーム機であったことは特筆できよう。(画像をクリックすると、次のページへ進みます)

写真提供:大河原克行

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