新インフラの誕生が日本市場を変える
今後、同社がMIJSに期待することを大三川氏は次のように語る。
「たとえば、われわれの顧客で、他の日本ベンダー製品も導入している企業がアジアに進出するとき、多くの企業は弊社と引き続き契約してくれます。しかし、もう一方のベンダーが、海外に販売チャネルやサポートセンターをもっていない場合、グローバルで運営する海外ベンダーに顧客を取られてしまうことがあります。1社では不可能なことも、MIJSが中心となって、対アジア向けにサポートスキームや販売スキームを構築していくことで、日本ベンダーが海外進出することを支援できるのではないかと考えています」
また大三川氏はMIJSに参加することで、現在注目集めている、NGN(次世代ネットワーク)への対応でもメリットがあると語っている。
「ネットワーク技術において日本は先端を走っています。最も期待することは、NGNの構築が進み、最先端のネットワークインフラが実現すること。これに伴って、情報家電も急速に進化を遂げます。つまり、アジアや米国にはない新しいインフラやデバイスを活用し、コアなテクノロジーと組み合わせることで、未知のサービスを先だって開発できる。NGNが世界で標準化したとき、蓄積したナレッジを海外で活用できることは、日本ベンダーにとって強い追い風になるでしょう」
また、別の視点から「IT業界は、7K(きつい、厳しい、帰れない、規則が厳しい、休暇がとれない、化粧がのらない、結婚できない)だと学生から敬遠されています。悪いイメージを払拭すべく、MIJSでの活動を通じて、高い成長率が見込める花形市場なんだと胸を張ってアピールしていきたい」(大三川氏)と話している。