開発リソースの融合が業界再編を加速させる
「われわれが提供するウイルス対策ソフトは、オペレーションシステム(OS)と同様、必要不可欠なインフラになっています。OS上のいかなるアプリケーションとも絡むので、コンソーシアムに参加する各ベンダーとの技術的な連携やサポートの両面で協業体制が図りやすいことが最大のメリットです。これは、国内の顧客満足度を高めることにもつながるでしょう」
大三川氏がそう語るように、トレンドマイクロは、各ベンダーが持つアプリケーションを組み合わせて提供し、互いのソリューションをアピールし合う相乗効果によって、業界全体の成長を促進させる仕組み作りをイメージしているという。
「中規模・中小企業に対して、サイボウズは、トップシェアを獲得しています。そして、大企業や公共団体を含めた従業員2500人以上のクライアントに対して、われわれのソフトウェアの浸透率は50%超えている。各ベンダーが開発リソースの共有し、互いに異なる領域をうまく融合できるかどうかが業界再編のカギになってくるでしょう」(大三川氏)
海外進出の窓口になる
トレンドマイクロは、特にエンタープライズ向けソリューションに強く、インターネットゲートウェイ用ウイルス対策製品の世界シェアの第1位を誇っている(2006年12月IDG調べ)。
「われわれは、MIJSの中で先陣を切ってグローバル展開している企業です。海外進出に先駆けた手伝いと相談を受けるための門戸を常に開いて待っています」
同社は、日本市場において特有のソリューションを作ること、顧客満足度の向上、日本市場の活性化をMIJSの根本にある役割と位置付けている。