FedEx Custom Critical
エンタープライズでのFlash技術の採用事例として紹介されたのは、貨物輸送のワールドワイド企業「FedEx」の「FedEx Custom Critical」における輸送ドライバー向け情報ダッシュボードアプリケーションだ。
時間を厳密に指定された配送注文に対応すべく、このアプリケーションでは貨物を積んだトラックの位置をGPSで常に把握。顧客への情報提供を行うと同時に、トラックのドライバーに対しても、配送先までの所要時間や到着予定時間とのズレ具合、車両が走行している地域の気温などをリアルタイムに可視化して提示する。これらの情報をベースに、指定された時間内に目的地へ到着するためのルートの提示や、到着直前の顧客への連絡といったプロセスまでを自動的に行う。こうした即時性を実現するにあたっては、LiveCycleファミリーのサーバプロダクトである「LiveCycle Data Services」を活用しているという。
FedExのストラテジックテクノロジストであるAdam Mollenkopf氏は、リアルタイムでのデータ視覚化を実現しているFlashベースのダッシュボードについて「ヒューマンセントリックなこうしたアプリケーションこそ、エンタープライズシステムのあるべき姿。実現にあたっては、Ajaxなどの他の技術も検討したが、パフォーマンスやスケーラビリティの面で満足いくものではなかった」と語る。
Adobeでは、エンタープライズシステムの構築にあたり、「LiveCycle」「ColdFusion」といったサーバ製品、Eclipseベースのコード開発環境である「Flash Builder」「ColdFusion Builder」、そしてリッチなユーザーインターフェースの構築環境である「Flash Catalyst」といったプロダクトを組み合わせることによって、ユーザーが使いやすい「ヒューマンセントリック」なビジネスアプリケーションを構築できるとし、これらの製品を開発サイクルに導入するよう推進している。