ノークリサーチは、中堅・中小企業での運用管理および資産管理アプリケーションの利用シェアと評価調査報告をまとめ、分析結果を公開した。パッケージ製品は今後、ASPおよびSaaS形態の長所を取り入れる形で進化すると予測している。
本調査は2009年6月〜9月にかけて、年商5億円以上〜500億円未満を中心にした国内の民間企業を対象に実施された。対象地域は日本全国、サンプル数は5000社で有効回収票は1480件だった。
パッケージはサービスの長所を取り込みながら進化と予測
本調査によれば、中堅・中小企業の運用管理および資産管理アプリケーションの導入形態は、パッケージ形態が93.3%、独自開発システムが6.5%、ASPおよびSaaS形態のサービスが0.2%。
パッケージ形態の比率が高いことについて、ノークリサーチでは、この分野の製品はハードウェアの情報を取得しなければならず、独自開発システムで新しいハードウェアに対応し続けることは困難、そのため必然的にパッケージの比率が高くなると分析している。
パッケージ形態が比率上は他の形態を圧倒する一方で、ASPおよびSaaS形態のサービスも登場している。ノークリサーチではパッケージもASPおよびSaaSも、ユーザーから見ればブラウザで管理するという点は変わらないとの認識。そのため、ユーザーにASPおよびSaaS形態を利用しているという自覚がなく、形態比率シェアに現れにくい面があるという。
また、今後は遠隔監視サービスの提供といったASPおよびSaaS形態の長所をパッケージが取り込みながら進化していくと予測している。