Microsoftは米国時間3月24日、米オーランドで開催された「VoiceCon」で、IM/VoIP/カンファレンスをオールインワンで提供するユニファイドコミュニケーションサーバ次期版「Office Communications Server(OCS)14」を披露した。
以前報告したように、OCS 14--正式名称は「Office Communications Server 2010」で、2010年内に登場と聞いている--は、「SharePoint Server 2010」と「Exchange Server 2010」と密に連携するものとなる。Microsoftは3月24日、OCS 14は2010年内に出荷予定であることを再確認した。
Microsoftが公開した最新のスクリーンショットから、最新版ではクライアント側のコンポーネントでソーシャルネットワーク機能がより広く利用されているようだ。位置情報自動検出、アクティビティフィードなどの機能が追加されており、スキル検索機能も統合されている。
Microsoftの代表者によると、3月24日に明らかにしたのは音声側の機能のみという。OCSのパブリックベータを公開するのかどうか、公開時期については発表していない。2009年11月の「Professional Developers Conference」でMicrosoftの代表者は、限定ユーザー向けのテクノロジアダプションプログラム(TAP)を2010年第2四半期に開始する見込みと述べていた。このTAPのコード名は“Metro”となり、Microsoftによると、OCS 14のTAPは「数日前」にスタートしているとのことだ。
MicrosoftはOCSの販売に関する数値を公開していないが、この3年間、年間2けた成長を維持しているとのことだ。Fortune 100にリストされる70%以上の企業がOCSを導入しており、製薬企業の上位10社中7社、航空企業の上位10社中8社、銀行の上位10社中9社に利用されているという。
Microsoftは、クラウド補完機能「Office Communications Online」サービスについての情報は公開していない。Office Communications Onlineにより、ホスティングしたOCSを経由してメッセージング、プレゼンス、PtoPの音声通話を利用できるようになる。Microsoftに問い合わせたところ、以下のような説明が返ってきた。
われわれは90日おきに新機能を加えてMicrosoft Online Serviceを更新している。将来的には、Communications Server “14”の機能の多くをOffice Communications Onlineの一部として提供する計画だ。これについては、今後数週間から数カ月以内に情報を公開するつもりだ。
Microsoftは、3年もすればユニファイドコミュニケーションは企業コミュニケーションの標準になると予言している(この発言を聞くと、「今年はIPTVの年だ」を思い出す。特定の技術が足がかりを得るのは、その技術市場にある企業の予想よりも数年--ときには数十年--長くかかるのが常なのだ)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ