--今後の日本における展開はどうなりますか。
三村:まずは、コンカーの知名度を高めることですね。キャッチフレーズのようにいえば「知名度ゼロからの垂直立ち上げ」を目指します。そして、大手企業における本社主導型の導入など「マイルストーン・リファレンス」となるものを作りたいですね。
2月13日からサービスを開始する「Concur Expense日本語正式サービス」によって、より多くの企業に、日本の利用環境に適したソリューションを提供できると考えています。

コンカーの三村真宗社長
また、外部インターフェースである「Concur Connect」を活用することで、国内のシステムインテグレーターがソリューションを作り込むといった取り組みも開始したいと思っていますし、米国では中小企業向けの「Concur Breeze」や、セールスフォースと連動した「Concurforce」といった製品もあります。これらは2013年以降に日本市場でも展開したいと考えています。
私は日本において「ESM(従業員経費管理:Employee Spend Management)」という新たな呼び方、新たなソリューションジャンルを確立したいと考えているんです。すでに米国では使われ始めている言葉ですが、日本のIT産業においてERPやCRM、BIといった言葉と同様に、ESMという呼び方が定着するところまで市場を育て上げたい。
そのためには、IT部門や経理部門、そして現場が、経費管理そのものを改革テーマのひとつにあげて取り組む状況を作り上げなくてはなりません。それが経営にとっても重要なものであることを広く理解してもらいたい。まだまだ緒についたばかりです。やることはたくさんありますよ。