今後4年以内に、東京が70%の確率でマグニチュード7級の地震に見舞われるとするニュースがパニックを引き起こした。これは、わたしの心配の序の口に過ぎなかった。
本記事執筆前の数日間、日本が別の巨大地震に見舞われる可能性を示唆する情報が数多く出回り、これがかなりの議論を引き起こした。
このニュースは、一言で言えば、警戒すべきものだった。
東京大学の専門家は、今後4年以内に、東京でマグニチュード7.0以上の巨大地震が起きる可能性は70%であるという情報を発表した。
読売新聞が掲載したこの記事は素早く広がり、日本のほぼすべての大手新聞社やニュースサイトがこれに倣った。この話は全国放送のテレビでも放映された。
ご存じの通り、悪いニュースほど早く広がるものであり、GuardianやTelegraph、その他の国際的なニュースサイトでこのニュースが報じられるまで、長くはかからなかった。
Twitterがそのすぐ後に続き、日本に差し迫った巨大地震の脅威があることを伝える数多くのツイートが流れて、さらに人々の恐怖を煽った。一部のユーザーはこのリスクを75%に水増しした。
確かに、この数字は警戒すべきものだ。しかし、このニュースは特に新しいものではなかった。
毎日新聞の山田孝男氏は、当の東京大学地震研究所に直接取材をして、すぐにこのメディアパニックが新しい情報に基づくものではないことを知った。
実際、東京大学地震研究所はこの結果を、今後30年間の予測の一部として発表していた。元々の統計は、(それでもかなり恐ろしい結果だが)それほど直近のことを扱ったものではなかった。
もともとの予想は、今後30年以内に98%の確率で、東京エリアでマグニチュード7.0級の地震が起きるというものだった。平田直教授によれば、これら2つの統計は同じものだが、異なる時間尺度で示されている。
別の地震に見舞われる可能性を30年単位で示せば、ニュースはあまり注目を引かない。しかしたった4年だと見せれば、聞く側もそれに応じて反応するというわけだ。
さらに火に油を注いだのは、新たに公表された、本州の紀伊半島沖に200kmの活断層が発見されたという情報だ(これが公表されたのは、東北地方太平洋沖地震の影響かも知れない)。その上、その週末に東京地方でいくつかの強い揺れが生じたことで、この脅威はリアルに感じられた。