また、Canonicalは製品化予定の「Ubuntu for Android」やUbuntuを搭載したTV、スマートフォン、タブレットに対する興味の有無についても調査している。こういったもののうち筆者は、マルチコア対応のAndroidスマートフォン上でUbuntuデスクトップを稼働させるというUbuntu for Androidが多くのユーザーから注目されているという事実に興味深さを感じた。57.4%という数字はとても有望だと言えるだろう。その他のプラットフォームすべても40%台後半という注目度となっている。いずれにも興味を抱いていないというユーザーは11.5%に留まっており、こういった製品をまず実際に目にしたうえで判断したいというユーザーも11.7%いる。全体的にはUbuntuユーザーの半数以上が新たなUbuntu搭載デバイスを購入したいと考えていることになるわけだ。
Carr氏は「われわれは新製品に対する強い手応えを感じており、そういった製品の売れ行きはよいものになると考えている。つまり、Ubuntuが搭載されたテレビや携帯電話、タブレットのエクスペリエンスを得るために皆が購入するということだ。ここでもわれわれはユーザーの意向を汲み上げており、購入に踏み切る最終的な意思決定のウェイトがハードウェアとソフトウェア、そしてデータの品質とコストに置かれていることは明らかである」と書いている。
UbuntuユーザーがUbuntuの次に好んでいるOSはWindowsとなっている。
Canonicalの調査によると、Ubuntuのファンが使用しているUbuntu以外のOSで最も多いのは、なんと「Windows」であり、ユーザー全体の76.9%を占めている。コアなLinuxユーザーであってもWindowsを捨て去ることはできないのである。Carr氏は「Linuxコミュニティーを『キワモノ』とか『熱狂者』の集団であると解釈している人々にとって、これは驚くべき結果に思えるかもしれない。しかし、Ubuntuユーザーが現実世界に生きている人間であることは明らかであり、好むと好まざるとにかかわらず、その多くは他のOSも使用しているのだ」と書いている。
「ユーザー全体で見るとAndroidは2位(51.3%)につけている」とCarr氏は続け、「ユーザーがモバイルデバイスに興味を示しているのは明らかだ。Macを使用しているユーザーもそれなりに多いものの、スペイン語圏やポルトガル語圏は英語圏に比べるとMacユーザーの数がぐっと少なく、人口の差に比しても普及度はより低くなっている」とも書いている。